部 長:「なかなか業績が安定しないな。昨年よりも下降ラインをたどってる。どうすればいいんだ」
A課長:「今年はじめに取引を開始した製品カテゴリーが苦戦しています」
部 長:「だいたい、俺もアレが当たるとは思ってなかったんだよ。もっと差別化ができて売れる製品を探してこい。今の時代、何が売れるんだ」
A課長:「そうですね…。やっぱりエコじゃないでしょうか。環境に優しい商品が売れると思います」
B次長:「エコ、エコって言っても、どこの会社でもやってますよね。もっとニッチな市場を目指したほうがいいんじゃないでしょうか」
部 長:「どうすればいいんだ。このまま業績が不安定だと、来期はもっと苦しくなるぞ」
A課長:「分かりました。すぐに考えます」
本部長:「コスト削減策はどうなってる」
C課長:「組織をスリム化するため、期首に組織再編を実施しましたが、まだこれといった成果は出ていません」
部 長:「だから俺は言ったんだよ。部署を統廃合するだけじゃコスト削減なんかにならないって。どうすればいいんだ」
C課長:「出張旅費もカットしましたし、営業手当ても見直しています。またちょっと考えさせてください」
部 長:「何とかしてくれ、このままじゃあ社長に何を言われるか分からんよ」
D課長:「人材育成に関しても、未来の経営幹部を目指す若手プロジェクトを作ったのですが、このご時勢ですので、なかなか出席率も悪く…」
部 長:「そんなプロジェクトで人が育つものか。どうすればいいんだ」
E課長:「在庫管理システムの刷新についてはどうしましょう」
部 長:「追加投資なんてできん! どうすればいいんだ」
F課長:「今年から始めた販促物に関しても…」
部 長:「知らんよ。どうすればいいんだ!」
「どうにもならない会議」は即刻廃止すべき
どうすればいいんだ。どうすればいいんだ。どうすればいいんだ。
毎回の会議で「どうすればいいんだ」ばかり連呼する経営者、そして管理者がいる。
何が彼らを「どうすればいいのよ上司」にしてしまったのか。それは、高度情報化時代になり「手っ取り早く、誰でも、しかも簡単に、望んだとおりのベネフィットが享受できる」といったキャッチコピーがちまたにあふれているからだ。
そんなものがあると信じているから、少しだけ動いて成果が見えないと、「これは違ったらしい」と計画を変更してほかのことを始める。計画変更が続くと、社員が「学習性無力感」に陥り、目の前の計画をどうしても達成させよう、という士気が立ち枯れる。それで成果が出るほど、世の中寛大ではない。
「どうすればいいのよ上司」が主催する「どうにもならない会議」は、即刻廃止すべきだ。完全に脱会議の対象となる。脱会議とは、「会議の『数』、会議の『時間』、会議の『参加者』をそれぞれ2分の1に削減し、『会議総コスト』を90%削減させる」ことである。
しかし、ここで、1度だけ言っておこう。
私は「会議は必要である」とも思っている。
すべての会議が要らないとは、全く思っていない。
会議とは、PDCAサイクルを回すためのマネジメントツールの1つである。どんなに情報システムが進化を続けても、それだけでマネジメントができるとは思ってはいない。人が集まって討議し、意思決定し、アクションプランに基づいてモニタリングしていくことは「会議」があってこそ可能だ。
ドラッカーが言うように、「方向づけのない会議は迷惑なだけにとどまらない。危険である」と共に、「みんなが会議をしている組織は、何ごともなしえない組織」で、「時間の4分の1以上が会議に費やされているならば、組織構造に欠陥があると見てよい」ということなのだ。体脂肪と同じ。会議も多すぎなければよいのである。
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アタックス・セールス・アソシエイツ取締役副社長

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