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人工衛星の写真でGDPをより正確に

光量データを使うことで公式値がより正確に

2011年10月11日(火)

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 GDPは経済状況を示す統計として最も一般的だ。その国で1年間に作られた生産物の総額を表すので、経済成長と言えば通常はGDPの増加率を指す。しかしながら途上国においては、GDPを算出する組織、ネットワークが未発達であることも多い。

 米ペンシルバニア大学は、ウェブ上に世界各国のGDPの推移をまとめた「ペンワールドテーブル」というデータセットを公開している。その中では各国のGDP統計の正確性がAからDのランキングで表記されているが、途上国、特にアフリカのほとんどの国では低ランクとなっている。疫病や内戦など内情不安を抱えている国では調査にまで手がまわらないのも仕方ない。

 ならば、地上にいる人間以外に調べてもらおうという壮大な取り組みが進行中である。人工衛星が撮影する地球の画像からGDPを把握しようというものだ。米ブラウン大学経済学部のヘンダーソン、ストアガード、ウェイルの3氏による試みは、昨年来ウォールストリート・ジャーナル誌などでも話題となっている。

 本稿では、アメリカンエコノミックレビュー誌に掲載が決定した彼らの論文 (Measuring economic growth from outer space) の内容を紹介したい(※)

※当該論文はまだ雑誌に掲載されていないが、ウェイル教授のブラウン大学公式ホームページにてワーキングペーパーとして読むことができる。

光量データを組み合わせGDPを正確に計算

 ヘンダーソン教授らは地球画像から、夜間に各場所から発せられる光量のデータに着目している。その量の推移が真のGDPの変化を反映しているというのだ。そして、不正確とされる既存のGDP統計と、光量データをうまく組み合わせ、より正確な経済成長率を導出しようとした。あらゆる文明社会では日没時は照明が使われているので、光量の変化が経済活動の変動に密接に関係しているという考えは自然である。

 当然ながら、衛星データにも測定誤差がある。しかし、その誤差とGDP統計の誤差は発生原因が全く異なる。つまり両者には相関がなく、この場合両者を組み合わせると誤差が互いに打ち消し合う。ヘンダーソン氏らは光量のデータとGDP統計をうまく組み合わせる手法を開発し、より正確なGDPの値を計算した。その結果いくつか判明した事実がある。

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「人工衛星の写真でGDPをより正確に」の著者

平口 良司

平口 良司(ひらぐち・りょうじ)

千葉大学法政経学部准教授

2000年東京大学経済学部卒業。2008年米スタンフォード大学経済学博士(Ph.D)。立命館大学経済学部准教授を経て2013年10月から現職。キャノングローバル戦略研究所主任研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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