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大ピンチに顔をそらした上司の真意

「任せること」は危うく、そして素晴らしい

2011年10月7日(金)

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 現在コンサルティング会社の社長として20人の社員を束ねる役割の僕が、初めて部下を持ったのは30歳。かつてリクルート社にお世話になっていた時のことだ。

 そして、課長となって半年と経たないうちに、プレッシャーから、うつ病となり、上司に頭を下げて課長職から降ろしてもらった。リーダーとなる準備も能力もないうちに「任され」過ぎて潰れてしまったのだ。

 「名選手必ずしも名監督ならず」

 プレーヤーとは「自分の力で成果をあげる人」を指す。そして、リーダーとは「他人の力で成果をあげる人」を指す。この違いはあまりにも大きい。

 僕は、ビジネスとしての正解を導き出す力には優れていたものの、部下に気持ちよく動いてもらう方法をまったく知らないうちに課長となった。そして、思い通りに動いてくれない部下に対していらだちを感じ、「指示命令」と「放任」の間の行ったり来たりを繰り返した後に、自滅してしまったのだ。

 しかし、今となってはよく分かる。当時の上司は僕を潰そうなんて、これっぽっちも考えてはいなかった。「君ならばイケる」。そう期待して抜擢してくれたのである。僕はその期待に応えられなかった。上司だけの責任ではない。そして僕は、自分が上司となってから、かつての上司と同じ種類の間違いを犯してしまうこととなる。部下に仕事を「任せ」過ぎて潰してしまったのだ。

 仕事を「任せる」ことで部下が潰れると、上司は大きなものを失う。潰れた部下が万が一、退職した場合、上司は大きな後悔をするだろう。部下の人生を狂わせてしまった悔恨。最も優秀であり、次期管理職として期待していた戦力の喪失。「任せるのが早過ぎたか…」。歯ぎしりをする思いで後悔をすることだろう。

絶句「オレは上司から見捨てられたのだ…」

 しかし、一方で仕事を「任せる」ことは素晴らしい。僕は29歳で初めてコンサルタントになった時、上司からいきなり大切なクライアントを何社も任された。コンサルタントとしての経験が皆無な僕が、クライアントの大切な経営理念や人事制度や管理職育成を委ねられたのだ。

 僕は焦った。そして、冷や汗を流しながら必死に背伸びをして取り組んだ。その結果、僕の背丈は本当に伸びた。足りない能力を埋めるために必死に勉強したのである。また、その過程で度胸もついた。その後、半年、1年経ち、ふと自分を振り返って見た時に、大きく成長している自分に気づいたのである。

 その頃のことを思い出すと必ず頭に浮かんでくるエピソードがある。それは、僕がコンサルタントとしてクライアントのもとで役員会を仕切っていた時のことだ。

 新米コンサルタントの僕に対して、クライアントのお偉方が進め方や内容について異を唱えたのだ。「小倉さん、それはちょっと違うんじゃないでしょうか」。すると、ほかの役員たちも一斉に僕を批判し始めた。僕はうろたえた。そして頭の中が真っ白になってしまった。おそらく、その時の僕は青い顔をして心ここにあらず、の表情を浮かべていたに違いない。

 不安におびえた僕は、会議室の後ろで控えていた当時の上司をそっと盗み見た。その時、僕の心の中の声はこう叫んでいた。「部長、助けて下さい…」と。すると、何ということだろう。僕が上司の方を向いた瞬間に、上司はすぅーっと、僕から顔をそらしてしまったのだ。「……」。僕は絶句した。そして思った。「オレは上司から見捨てられたのだ…」と。

コメント11件コメント/レビュー

何だこの小説?ただ世の中が判ってなかった青年の主張を小奇麗に書くとこうなるのか!といった文書。 最後の方は自分の著書の宣伝で帰結するとか最悪です。NBに載せる意味が判らない。(2011/10/21)

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「大ピンチに顔をそらした上司の真意」の著者

小倉広

小倉広(おぐら・ひろし)

組織人事コンサルタント

小倉広事務所代表取締役。組織人事コンサルタント、アドラー派の心理カウンセラー。大学卒業後、リクルート入社。ソースネクスト常務などを経て現職。対立を合意に導く「コンセンサスビルディング」の技術を確立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

何だこの小説?ただ世の中が判ってなかった青年の主張を小奇麗に書くとこうなるのか!といった文書。 最後の方は自分の著書の宣伝で帰結するとか最悪です。NBに載せる意味が判らない。(2011/10/21)

部下のピンチに、部下を責めるばかりで建設的なことは何もしない上司がいます。部下は、結局自分で対処するしかないから、対処し処理したのですが、処理できて当然といった考え。むしろ、ピンチを招いたこと自体が問題として減点評価。マネジメントに問題があった可能性すら想像することができない。このような環境で過小評価され続けているため、転職すれば年収大幅アップ確実です。現在活動中。(2011/10/12)

大したピンチでもないのに、すぐに上司(である私)に頼る部下に閉口しています。お客の前で叱るわけにもいかないし、顔を背けて無視すれば、状況はさらに悪くなるし。筆者の上司は本当に勇気と胆力のある方だと思いますが、それ以上に筆者の潜在能力を上司の方が信頼しておられたのでしょう。部下を信頼するのは本当に難しいものです。もちろんもともと信頼できる優秀な部下も居ますが、すべての部下がそうなるはずはありません。そうした試練を潜り抜けて育った筆者の会社の数人の幹部はいいですが、潜り抜けられなかった人はその数倍いるんじゃないでしょうか?今後の記事に大いに期待します。(2011/10/07)

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