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最強のタンメン、千葉に現る!

営業時間短縮して月商3倍~タンメンしょうや

2011年10月18日(火)

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 かつて、どこの中華料理店やラーメン店にもあったのがタンメン。しかし、時代の流れの中で、いつのまにか多くの店のメニューから消えていった。厳密に調べたわけではないが、近頃のラーメン店でタンメンを扱うところはむしろ少なく、メニューにその名を見つけると懐かしく感じるほどだ。

 一般的なタンメンは、塩味のスープに、麺と野菜や豚肉を合わせる。東日本を中心に食べられており、西日本ではその名前すら知らない人も多い。今回は、脇役に追いやられた感のあるタンメンを、中核のメニューと位置付ける「タンメンしょうや」を取り上げる。

 千葉県佐倉市。JRの物井駅から少し離れたところにこの店はある。周辺を田んぼに囲まれ、席数49と20台分の駐車場スペースを持つ、一軒だけのいわゆる家族経営の零細ラーメン店だ。

 駐車場には自動車がどんどん吸い込まれ、行列が絶えない光景から人気店であることが伺える。その繁盛ぶりからは、一時期給与も支払えない状況にあった店とは思えない。

 「タンメンしょうや」に何が起きたのか。

「客の数よりハエの数が多かった」

タンメンしょうやの二代目による呼び込み

 タンメンしょうやの前身の店は、1978年、千葉市畑町に現在の店主である横田省三氏の母親によって、全国展開するラーメンチェーン店のフランチャイジーの一つとして産声を上げた。父親はサラリーマンをしていたが、ラーメン店を始めてから1年ほどたったころに働いていた会社を辞め、母親と一緒にラーメン店を切り盛りするようになった。

 開店当初は店の前の空き地に多くの人が自動車で来店し、そこそこ流行ってはいた。しかしライバル飲食店がその土地に出店したことで客足は鈍り始めたので、1986年に駐車スペースが十分にある佐倉市に店舗を移した。

 「客の数よりもハエの数のほうが多かったですね」。省三氏は当時を振り返る。当然の如く、台所は火の車に陥った。

 なんとか営業を続けたものの、1998年になって父親が、加盟していたラーメンチェーンからの離脱を決意した。麺を本部から仕入れる義務があっただけでなく、味も気に入らなかったのがその理由だ。チェーン店として営業を続けるよりも、自分たちで味を研究し、開発した料理のほうがおいしいと判断し、独立して現在の店舗である「しょうや」として再出発する。

 1995年には省三氏が脱サラをして家業に戻っていた。しかし経営状態は一向によくならない。そのうち二代目の省三氏自身の人件費も経営を圧迫するようになった。生計を立てるため、栃木県のホテルに転職するなどの曲折を経て、省三氏が本腰を入れてラーメン店の立て直しに乗り出したのは2003年のことだった。

コメント3件コメント/レビュー

既存の客層を変えるほどのドラスティックな戦略転向がよくできたものだと、感心します。自分だったら、もっと既存の枠の中でのマイナーチェンジくらいしかできないと思いました。ラーメン店一店舗のお話ですが、企業戦略を考える全ての企業や、はたまた人生戦略を考える個人の方にも参考になると思います。大きな方針を変えて、身の回りの改善もしていく。この2つがうまくいったのでしょうね。(2011/10/24)

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「最強のタンメン、千葉に現る!」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

既存の客層を変えるほどのドラスティックな戦略転向がよくできたものだと、感心します。自分だったら、もっと既存の枠の中でのマイナーチェンジくらいしかできないと思いました。ラーメン店一店舗のお話ですが、企業戦略を考える全ての企業や、はたまた人生戦略を考える個人の方にも参考になると思います。大きな方針を変えて、身の回りの改善もしていく。この2つがうまくいったのでしょうね。(2011/10/24)

「大企業のビジネスマン」向けの話が多いように感じるので、自営業者に焦点を当てた今回の記事はそれだけでインパクトがありました。結構自営業者も読んでると思うんだけどなあ、NBO。こういう自営業者向けの記事も増やしてください!30代、男、自営業者。(2011/10/19)

自分でお店の一つも経営しているわけではないのに、なぜか「すごく参考になった」という感想を持ちました。根本のところが、なんにでもいえることだからだと思います。 営業時間を短縮し、メニューを絞り込む一方で内容を充実させる。家族経営でもお店では敬語。メリハリをつけて、やるべきことをきちんとやるということですね。当たり前のことながら、内容が具体的で説得力がありました。読んで楽しく、気持ちのいい記事でした。 それにしても、いいお嫁さんをもらいましたね、これはなかなか誰にでも真似できることではないですね。(2011/10/18)

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