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上司は「始めること」から始めよ

管理者が「今日とは違う明日をつくる」ための第一歩

2011年10月21日(金)

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 部下のプレゼンに同行した帰り道、ふらりと立ち寄りたくなるような、気の利いた小料理屋を見つけた。パシっとノリのきいた白いのれん。白木の門構え。しかし、値段は大衆的だ。うん、ここ。僕は自分へのご褒美となる、うまいビールを飲んでから家に帰ることにした。

 何しろ、今日のプレゼンはドンピシャリだったのだ。おそらく受注は確実だろう。営業をしているにもかかわらず、顧客から「素晴らしい提案をありがとうございます」と深々と頭を下げられてしまったのだ。さぞや、提案が的を射ていたのだろう。そういえば、部下も僕の方を尊敬するようなまなざしで見つめていたようだ。おそらく彼にとっても、ずいぶんと勉強になったのではないか。

 そんなふうに、成功したプレゼンを振り返りながら飲むビールはうまかった。「ふぅーっ」。大きく息をつきながら、僕はリラックスモードへと突入していった。さてと。軽いつまみでも選ぼうか。僕は充実した気分を感じていた。

 しかし、その時の僕は全く気づいていなかった。僕自身が何ひとつ、管理者としての仕事をしていない、ということに。義務を果たしていないことに気づかずに、ひとり浮かれていたのだ…。

昨日の後始末と今日の飯

 管理者の仕事とは本来「今日とは違う明日をつくること」だ。

 具体的に言うならば、部門のビジョンを描き、それを社員と共有すること。戦略を立案し、それを実行すること。現在の業務の問題点を洗い出し、業務フローを改善、改革すること。属人的になっている業務を標準化、定型化し、それをマニュアル・チェックリスト・ツール類に落とし込むこと。新たな商品や事業を開発すること。部下を育成し、部下とのコミュニケーション、信頼関係を深めること。自らが学習、自己啓発し、それを仕事に生かすこと。などなど…。

 これらは「締め切りの日付が決まっていない」「緊急ではない重要事項」だ。しかし、これらを実践するほどに、その部署は充実していき、レベルが上がっていく。そして管理者自身もその部下も「明るい未来」に近づいていく。これら「緊急ではない重要事項」をどれだけ実践するか、でその部署の未来が決まるのだ。

 これらの事柄こそが、まさに「今日とは違う明日をつくる」仕事となる。本来、管理者とはそれを行うために存在するのだ。決して、部下と一緒になって「今日の飯の種」を稼ぐことや「昨日とトラブルの後始末をする」ために存在するのではない。そこを勘違いしてはならないのだ。

元トッププレーヤーの誤解

 しかし、かつての僕のように、新米管理者はおしなべて「今日の飯の種」に関する仕事と「昨日の後始末」ばかりに奔走する。そして、そこに大いなる充実感を感じてしまうのだ。なぜならば、新米管理者は「リーダーシップ」が優れているから管理者になったのではないからだ。ほとんどの場合、新米管理職は「プレーヤー」としてトップを走っていたから管理者に抜擢されたのだ。だから、自分の得意技ばかりを実行したがる。

 考えてもみてほしい。彼らは元トッププレーヤーだ。「今日の飯を稼ぐこと」と「昨日の後始末」にかけては抜群の能力と実績を誇っているのだ。それはいい仕事をするに決まっている。そして、やり遂げたときの爽快感も格別だろう。気持ちがいいのだ。プレーヤーの仕事に集中している方が日々楽しいはずだ。

コメント6件コメント/レビュー

内容の良しあしは別として(個人的には良いと思っています)筆者の体験談を通じて、自分の言葉で物事を語っているのは非常に素晴らしいと思います。「主語」をあいまいにし、何がいいたいのか分からない、自分の言葉で語っていない人よりも何倍も、読んでて楽しいです。「僕」という表現が適切でないとか、国語力がないというコメントがこの記事の読者が出るのは残念です。(2011/10/27)

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「上司は「始めること」から始めよ」の著者

小倉広

小倉広(おぐら・ひろし)

組織人事コンサルタント

小倉広事務所代表取締役。組織人事コンサルタント、アドラー派の心理カウンセラー。大学卒業後、リクルート入社。ソースネクスト常務などを経て現職。対立を合意に導く「コンセンサスビルディング」の技術を確立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

内容の良しあしは別として(個人的には良いと思っています)筆者の体験談を通じて、自分の言葉で物事を語っているのは非常に素晴らしいと思います。「主語」をあいまいにし、何がいいたいのか分からない、自分の言葉で語っていない人よりも何倍も、読んでて楽しいです。「僕」という表現が適切でないとか、国語力がないというコメントがこの記事の読者が出るのは残念です。(2011/10/27)

なんか、それほどの成功かよくわからないのに得意気な論調、40で老体とか、国語力としてどうなんでしょう?いつの時代でもどこにでもこういう方いますが、まあ、「枯れ木も山のにぎわい」ですか。(2011/10/22)

いつも含蓄のある記事をありがとうございます。「今日とは違う明日をつくる仕事」、いい言葉ですね。(2011/10/21)

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