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逆ギレして居座る“オレ様”トップの罪と醜態

調査で判明した九州電力の“意外”な事実

2011年10月20日(木)

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 あの“上の人”たちを見て、その下にいる人たちはどう思っているのだろうか?

 恥ずかしい?
 当然だ?
 それとも……。

 埼玉県朝霞市に建設中の国家公務員宿舎が問題になったことで、幹部クラスの人たちが都心の一等地で暮らしていることが明らかになった。その人数は実に600人以上(推定)。中には年収2000万円近くの人も含まれているという。

 安住淳財務相は、東京都の港、中央、千代田の3区にある公務員宿舎については、危機管理用を除く16カ所を廃止、売却するとしているが、そもそもその方針は小泉改革の時に閣議決定された、『経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(骨太の方針2006)』に盛り込まれていた。

 東京電力には、「社宅を売れ!」と散々指摘しているくせに、自分たちの権利だけは守ろう守ろうと姑息になる人々。自分たちに都合の悪い“改革派”と呼ばれる若手・中堅派を排除する“上の人”たち、だ。

 「若い時は国を良くするために頭を使っていた優秀な人たちが、偉くなった途端に、その頭を自分の利権を守るためだけに使っている」とまで非難されても、ダンマリを決め込む“上の人”。

 格好悪い。うん、何だか格好悪い。「私たちは即刻出ていきますので、売るなり貸すなりして、(東日本大震災の)復旧・復興に役立ててください!」とでも言ってくれればいいのに……。そんなことをする気配は、一切感じられない。ひょっとすると、「何? なぜオレ様たちがそんなことをしなきゃならないんだ!」とでも思っているんじゃないか、などと思ったりもする。

「我が社の見解」と開き直った九電の“上の人”たち

 九州電力の“上の人”も同じだ。枝野幸男経済産業相からダメ出しを食らい、再提出を余儀なくされた「やらせメール」問題についての同社の最終報告書。それは、「不透明な関係」と第三者委員会から指摘された古川康・佐賀県知事との関係を完全に無視したものだった。

 「原発立地県との関係、企業行動の不透明性などに対する認識、考え方は示されておらず、全く内容のないもの」

 第三者委員会の郷原信郎委員長にこう批判され、枝野経済産業相からは「つまみ食いであり、理解不能だ」と激しい怒りを買った。「信頼回復は絶望的」と指摘されたにもかかわらず、“上の人”たちは、どこ吹く風。

 九電の眞部利應社長は「それは我が社の見解」と反論し、会長、社長ともに続投することについては、「他産業の事例を見て役員処分は、軽い方ではない。重い方である」と開き直った。

 報告書を再提出することになってもまだ、「だって大臣に言われちゃったからさ」的な対応と思えなくもない。だって、あれだけ「関係ない」と断言していた佐賀県知事との関係を、第三委員会が指摘した通り、再提出する報告書に“すべて”入れるとしているのだ。

 ひょっとして、「何? 何でオレ様たちが批判されなきゃならないわけ。こんなの大騒ぎすることではないじゃん」とでも思っていたのではないか? 「そんなに言うんだったらさ~、面倒臭いから全部入れちゃえ!」な~んてわけじゃないでしょうね~。

 フツーに考えればこれだけ社会から批判されたのだから、報告書を提出した時点で、どうにかして当たり前だし、たとえ第三者委員会の報告を反映していなかったとしても、もう少しやり方があったはずだ。

 あの態度が、余計に不信感を強めさせる。

 いったいどんなオープンにできない関係が県知事との間にあったのか?
 プルサーマル(軽水炉でのプルトニウム利用)を巡る問題だの何だのと報道されていること以外にも、もっとやましいことがあるのでは?
 県知事のお父様が元九電の社員だったそうだし、いったいどんな関係なのだろう?

 余計に妄想が脹らんでいってしまうのである。

 いずれにしても、やっぱり何だか格好悪い。官僚の偉い人たちにも、九電の偉い人たちにも、「潔さ」が感じられない。

 もし、彼らが“上の人”だったら……、私ならヤル気が失せる。モチベーションは完全に下がる。格好悪いし、空気を感じてないし……。

 そこで今回は、残念な“上の人”たちについて考えてみようと思う。

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「逆ギレして居座る“オレ様”トップの罪と醜態」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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