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反省なきトップは退場、反省あるトップは続投

あの日、ジャパネット高田社長はなぜすぐに反省できたのか

  • 武田 斉紀

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2011年10月24日(月)

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反省なきトップの続投宣言は、会社をダメにする

 企業による不祥事や事件、事故はなくならないが、トップの対応次第で会社の評価は変わってしまう。ほかでもない、九州電力(福岡市)の「やらせメール問題」での眞部利應(まなべ・としお)社長の対応のことだ。

 既にご存じの通り、眞部社長は第三者委員会(委員長:郷原信郎弁護士)の報告書を無視し、発覚当初に発表していた辞任を撤回。これを郷原さんは「常識外れで、体制の維持ばかり考える経営者の暴走」と断じた(毎日新聞2011年10月15日)。枝野幸男経済産業相も「どういう神経でなさっているのか理解できない」とかみついた(読売新聞2011年10月14日)。

 天下の大企業とはいえ、九電の独断による“暴走”とは考えにくい。だが私がかみつかなくとも、いずれ事件の真相は明らかになるだろう。時代は変わった。かつては闇に葬り去られていた事実が、SNS(ソーシャルネットワークサービス)などを通じてあっという間に日の下にさらされるようになった。

 政治家の講演での「ここだけの話」が表沙汰になり、進退を問われることが繰り返されている。彼らはまだ「ここだけの話」の存在を信じているのだろうか。もはや「ここだけの話」なんてない。無名の個人でさえ、ツイッター上で犯罪をつぶやくと取り締まられる時代だ。

 おてんとさまだけが見ているのではなく、世間の「誰か」が見ていて、「誰にでも」伝えてしまう。

 話を戻そう。そんなわけで、ここで九電問題に突っ込んでいくつもりはない。が、私はニュースを聞きながら、デジャブ感にとらわれていた。みなさんもそうだろう。あえて社名は挙げないが、トップの対応が悪くてその後世間からそっぽを向かれてしまった会社が、過去にもたくさんあったぞ、と。

 なぜそうなってしまうのか。日本では企業が不祥事や事件、事故を起こすと、「目の前で起こっていることへの迅速な対応」や「原因の究明と再発防止」と同時に求められることがある。「反省の弁」だ。社会的に重大な問題となれば、それはトップに求められる。

 起こしてしまったことが事実なら、原因は何であれ、起こしたことに対する謝罪を求められる。諸外国からすれば厳しい国、あるいは「原因もはっきりしないのに、謝罪するのはおかしい。訴訟を起こされたら負けてしまうではないか」といった意見もある。

 我々は別に、不祥事、事件、事故のたびにテレビに流れる、トップと幹部が雁首(がんくび)をそろえて頭を下げる姿を見たいわけではない。日本の世間が求めているのは、「本気で反省しているか否か」だ。

 本気で反省しているかどうか、また酌量すべき点があるかないかは世間が見ていて、世間が決める。十分な反省があれば、言い訳などせず、事後対応と二度と起こさないための努力に精進するはずだと考える。

 トップは決して「本気で反省しているふりをすればいいだろう」と高をくくってはいけない。世間は本気かどうかをじっくりと見極めていて見逃さない。このことが分かっていないトップが反省もしていないのに頭を下げると、世論の反発に油を注ぐことになる。

 こうなると「彼にこの会社を再起させるのは無理だ」と判断されて、トップは退場を余儀なくされる。会社のブランドは傷つけられ、本人も会社も再起は不可能か、あるいは信頼回復に途方もない努力と時間が必要となる。

 しかし一方で、最初から本気で反省して信頼回復への努力を誓うならば、一度や二度の失敗を許すのもこの国の人たちだ。経営者の続投は認められ、一日も早い信頼回復を期待される。白黒の程度よりも、「本気で反省しているか否か」が運命の分かれ道なのだ。

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