• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

震災を機に物流を抜本的に見直してリスクを分散

小林信弥・キリンビールSCM本部物流部主査が語るポイント

2011年10月26日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 東日本大震災でサプライチェーンや物流網が寸断され、日本企業の多くは事業活動の停止を余儀なくされた。その反省から、新たに創造していくべき経営のモデルとは──。企業で経営再創造の最前線に立つ実務家の取り組みや識者の論考を通して模索していく。

 今回のテーマは物流。キリンビールは震災に際して、東北方面への輸送をトラックから鉄道貨物に切り換えた。ルートを複線化し、トラックと鉄道を併用する輸送は、現在も一部で採用されている。

 競合他社と組んだ共同配送のテストも首都圏などで始まった。物流の世界で起きつつあった「競争から協調」への変化が、震災によって加速した格好だ。商品保管の仕方の見直しや、停電時の相互補完体制の構築といった新たな取り組みも始まっている。

 同社SCM本部物流部物流企画担当の小林信弥主査に、ポスト3・11の物流のあり方について聞いた。

(取材構成は、秋山基=ライター)

 東日本大震災を受けて、キリンビールでは、社員の安否確認及び対策本部の設置といった初動対応計画や、BCP(事業継続計画)の見直しを進めている。また、放射性物質の検査体制も確立し、商品の安全確保にも努めている。復興支援については、ビールなどの売り上げの一部を「復興応援キリン絆プロジェクト」としてお客様とともに活用する取り組みを実施している。

長距離トラック輸送が限界に

 3月11日の巨大地震とそれに伴う大津波で、当社の仙台工場は壊滅的な被害を受けた。ビールの貯蔵タンク4基が倒壊したほか、製造ラインや倉庫が浸水した。

 これにより、同工場の操業は完全にストップし、東北6県と新潟県への商品の輸送ができなくなった。震災発生翌週からは、首都圏で手配できる限りのトラックをかき集め、東北方面への出荷を始めたものの、注文にはとても応じ切れない。滋賀工場(滋賀県多賀町)からも丸1日かけて輸送したが、長距離トラック輸送には限界があった。

 これまで私たちの物流はトラック輸送に頼ってきた。しかし、トラックを長距離走らせようとすると、燃料費がかさむし、ドライバーは2人必要となり、その分の人件費もかかる。良い状態で、時間通りに、取引先に商品を届けるという広い意味での品質保持にも支障が生じかねない。ドライバーの拘束時間が長くなりすぎると、コンプライアンス(法令順守)上の問題も出てくる。

 そこで、4月からは、モーダルシフト(輸送手段の転換)を図った。トラック輸送に加えて鉄道輸送を採用することにし、JR貨物などと議論を重ねた。具体的には、北海道・千歳工場から青森、茨城・取手工場から秋田、同じく取手工場から青森という3つのコンテナ輸送ルートを設定し、JR貨物の復旧状況に合わせて運用を拡大していった。

コメント0

「復興の経営学  ここから始まる企業再創造」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員