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ネットとアパレル、ムチャの効用

ファン65万人、フェイスブックで伸びる「エスワンオー」

  • 吉田 就彦

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2011年11月10日(木)

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 ヒット商品やヒットサービスが自社にはなかなか出ないと嘆く経営トップの悩み。結果がなかなかついてこないことから焦燥感を感じている現場。これらの原因は、実はいつの間にか社内にはびこった、行き過ぎた効率化の後遺症なのではないか。

 ITを駆使する効率的経営を指向するあまり、せっかく生まれようとしているヒットの芽を摘み、ビジネスチャンスにチャレンジする気運がそがれているのではないか。

 現在の日本の閉塞感の本当の原因は、見える化の行き過ぎが生む衆人環視から起こる「最適化の罠」にはまっていることなのではないか。

 この連載コラム「ムダこそが大ヒットへの近道――最適化の罠」では、その罠にはまらなかった好例や、はまってしまった悪例を交えて論じることで、日本が元気になっていく知恵のひとつとして「最適化の罠」からの脱却を提言する。

 第6回目のテーマは、デジタル・ビジネスの真っ只中でネット広告を手がけてきたベンチャー企業が取り組んでいる超アナログなアパレル・ブランド「satisfaction guaranteed(サティスファクション・ギャランティード)」への挑戦に迫る。キーワードは「マンガ経営」である。

 エスワンオーという会社の存在をご存じだろうか。この会社の存在を一躍有名にしたのは、昨年度から日本でも大ブレイクしたソーシャルメディア「フェイスブック」だ。

 ツイッターのブレイクから1年。映画「ソーシャル・ネットワーク」の公開も相まって、2011年はいよいよ「フェイスブック」の年だということで、ずいぶんとその紹介本が出た。その中であまり聞かなかった会社の存在が大きくクローズアップされた。それがエスワンオーである。

ツイッターの「加ト吉」に相当

 その本「facebookをビジネスに使う本~お金をかけずに集客する最強のツール」(熊坂仁美著)の帯にはこうある。

 「なぜ、ある日本のアパレルブランドは半年で13万人のファンを集められたのか フェイスブックで海外進出!のリアルケース!」

 これがエスワンオーのことである。ツイッターの時の加ト吉の存在のように、この手の書籍には意外な企業のサクセスストーリーが必要となる。そして、フェイスブックにおけるその最右翼がこの会社なのである。

 同社が展開するアパレル・ブランド「satisfaction guaranteed」の事例は、居並ぶ海外企業の成功事例の一番最後に、唯一の日本企業の成功事例として取り上げられた。2010年2月にファンページを開設して、わずか半年で13万人(現時点では65万人以上)のファンを獲得した。さらに、フェイスブックを足ががりにして、その年の10月にはシンガポールに海外進出を果たした。

 日本でも一部の知る人ぞ知る存在だったアパレル・ブランドがいきなり世界戦略への足ががりをフェイスブックによりつかんだシンデレラ・ストーリーなのである。

 エスワンオーとはいったいどういう会社なのか。また、それを率いる異色社長佐藤俊介氏とはいったいどういう人物なのか。取材から見えてきた「最適化の罠」からの脱却方法をレポートする。

「マンガ経営」とはいったい何だ

 エスワンオーは、佐藤社長のカリスマ性が目立つベンチャー企業で、もともとはインターネット広告事業からスタートした企業である。その佐藤社長の言動のユニークさは枚挙にいとまがないが、最もそれを象徴している言葉が「マンガ経営」だ。

 現在30代半ばの佐藤社長は子供の頃から大のマンガ好き。中でも特に「ジョジョの奇妙な冒険」が好きだという。このマンガのように、ゴールを決めない、どこに行くか分からない、だから楽しい、という企業経営をやっていきたいというのが、佐藤社長の言う「マンガ経営」である。

 道を先に決めるのではなく、ある意味決めたことに縛られない経営を目指すということである。佐藤社長の指令も朝令暮改どころか朝令朝改、朝改だというから社員もたまったものではない。

 自ら「完全クレージー右脳系」と言い放つ佐藤社長は、変化を恐れることは全くないと言う。逆に同じことをコツコツやることの方がストレスを感じると言う。ただ、この変化の速い時代には、それこそ同じことをコツコツやることの方がビジネス・リスクが高いのではないかとも考える。

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