• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

部下を「取り調べ」していませんか

信頼関係がなければ「任せる」ことはできない

2011年12月2日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 前回から少し時間が空いたので、ここまでのまとめをしておこう。

「口出ししたくないが、チェックもしたい」

 部下に仕事を任せる際に気をつけなければならないことがある。それは、任せた以上、細かく口出しをし過ぎてはならない、ということだ。せっかく、部下の主体性を尊重して任せたはずなのに、あれやこれやと口を出す。すると部下はこう思う。「何だよ。任せてくれたんじゃないのかよ」と。そして、やる気がなくなる。任せるときに一番大切となる、部下の主体性が失われるのだ。

 しかし、だからといって、任せっぱなしで放っておくとどうなるか。こちらも決してうまくはいかない。進捗が遅れる。品質が落ちる。揚げ句の果ては、お客様に迷惑がかかる。信頼を落とし、売り上げを落としてしまう可能性があるからだ。それを防ぐためには、仕事の節目節目に「マイルストーン」を設定し、定期的に報告、連絡、相談を受け、上司から助言をしてあげなければならない。それを定例化するのだ。

 上司は部下に「何か問題があったら言ってこいよ」といってはいけない。部下は上司に報・連・相をできるだけしたがらないものだからだ。そこで上司は気になって焦る。やがて、ガマンできなくなり部下を呼び出して催促をしてしまう。「あの案件はどうなってる。きちんと言われた通り進めているのか」――。

 すると、またもや部下は主体性を失ってしまう。「はい。すみません。急いでやります…」。この瞬間にせっかく任せたはずの仕事が部下の仕事ではなくなってしまう。上司に言われて嫌々やる仕事。すなわち「やらされ仕事」になってしまう。それを防ぐためにも、催促なしで定期的に報・連・相が来るように、面談などを定例化することが必要なのだ。

独り言で臭い芝居を打ってみる

 では、部下との面談を定例化すれば、それで部下の主体性が保たれるのだろうか。いや、そうではない。報・連・相をルール化し、定例化したとしても、そこに臨む上司の姿勢とコミュニケーションが変わらなければ、部下の主体性は再び奪われてしまうだろう。

 一番やってはいけないスタイルが、僕の呼ぶところの「取り調べ尋問」というヤツである。あたかも部下が犯人で、上司が取り調べをする刑事のように「きちんとやったのか、やっていないのか」「いつまでにやるんだ」「なぜやらない」と“取り調べ”をしてしまうのは、最低な面談のスタイルだ。しかし、任せたはずの仕事が中々進んでいない時、上司は得てしてこの「取り調べ尋問」をやってしまうだろう。

 実際、かつて僕は「取り調べ尋問」を繰り返し、部下に愛想をつかされて、部下の主体性を奪ってしまったことがある。それから僕は、コミュンケーションの頻度や量だけでなく、質やスタイルを変えなければならない、と気がついたのだ。

 そんな僕が面談でよく使っているやり方が「独り言をつぶやく」というものと「フィードバックの5段階」だ。「独り言」とは文字通り「独り言」。臭い芝居のように、部下に対して接するのだ。

 例えば、面談で部下が企画の案を持って、こんな相談をしてきたとする。「小倉さん。次回のセミナーはこのような企画とタイトルでお客様に来てもらおうと思います」。

 しかし、僕は一目見てその企画が「イマイチ」だと思ったとする。さて、どうしたものか。却下して出し直しをさせるか。それとも部下の主体性を尊重して、失敗覚悟でやらせてみるか。そんな時、僕はこんなふうにつぶやくことが多い。

 「ねぇ、今から独り言をいってもいいかい。あくまで独り言だから、命令じゃないよ」。部下は笑ってうなずいてくれる。例えば、以下のような臭い演技につきあってくれる、というわけだ。

コメント4

「任せる技術」のバックナンバー

一覧

「部下を「取り調べ」していませんか」の著者

小倉広

小倉広(おぐら・ひろし)

組織人事コンサルタント

小倉広事務所代表取締役。組織人事コンサルタント、アドラー派の心理カウンセラー。大学卒業後、リクルート入社。ソースネクスト常務などを経て現職。対立を合意に導く「コンセンサスビルディング」の技術を確立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

短期保有者のいいようにさせたら、中長期で保有したいと考えている株主はどうなるのか。

貝沼 由久 ミネベアミツミ社長