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ゆるキャラ「バナナマン」が売る干物

ブランド干物を1.5倍の値段で売る~門司港じじや

2011年12月6日(火)

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 魚の消費量が減り続けている。特に若年層は食生活の変化からその勢いが激しい。肉に比べて、調理の際の手間や匂い、後片付けが面倒だというのも敬遠される理由らしい。スーパーマーケットでは、魚をおろして調理しやすくするだけでなく、家庭で生ごみが出ないよう工夫している。

 魚の流通は他の多くの生鮮食料品と同じように量販店が主導している。魚を大量に扱わなければならないことから、地方や離島の小さな漁港はその流通ルートに乗せることができない。少量しかとれない地域独特の魚もこの流通に乗せられず、地元で細々と消費されるか、廃棄されてしまっているのが実態だ。

 魚食離れの時代にあって、ブランド干物を武器に全国区に躍り出たのが北九州市の「門司港じじや」だ。これは屋号で社名は日本ひもの産業という。社長の秋武政道氏は3代目となる。

 祖父が1930年頃に始めた万屋(よろづや)を父親が引き継ぎ1970年に干物の加工を始めた。地元のスーパーマーケットや鮮魚店へ卸す商売である。それなりに順調で、地元ではシエアが一番となった。1986年に大学を卒業し、1990年に家業を継いだ秋武社長は「干物は成熟衰退産業」であることを痛感する。そこから改革への挑戦が始まった。

 ゆるキャラ「バナナマン」をご存知だろうか。門司港が発祥の地であるバナナの叩き売りをもじったご当地キャラクターとして知る人ぞ知る存在だ。なぜか干物を売る「バナナマン」。その正体こそ、秋武社長その人だ。

秋武社長によるバナナマンのパフォーマンス(同社提供)

 干物には生産地を冠した「地域ブランド」はあるが、生産者としての「企業ブランド」は今もほとんどない。そのため小売店では特売ついでに売る商品としての位置づけでしかなく、生産者が自ら販売を促進できる状況にはない。秋武社長が就任した時、多くの干物加工業者も主に鮮魚として流通できない原料を購入し、加工技術でそれを商品にしていることから、小売店から干物屋に期待されるのはおいしさよりも価格と商品ロット、そして規格を揃えられるのか、納品の正確さであった。

 「味が重要視されないのはつらかった」。秋武社長はそのころを振り返る。地元の消費者からは「一番おいしい!」との声が寄せられ、味に自信は持っていただけに悔しさを募らせる。

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「ゆるキャラ「バナナマン」が売る干物」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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