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“グローバル人材”を渇望する企業の見当違い

中小企業の創業者が教えてくれた本当に世界に通じる人材

2011年12月8日(木)

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 今回はこの半年間くらい、ずっとモヤモヤしていながら書けずにいた、「グローバルな人材」について、考えてみようと思う。

 これまでにも、若者の内向き志向のことや、日本人の英語観などについて考えてきたことはあった(楽天・三木谷会長の英語にツッコむ日本人の本末転倒)が、至極ストレートに、「グローバルな人材」について書くことについては、少しばかり抵抗があってできなかった。

 いや、抵抗なんてかっこいいもんじゃない。単純に「うまく書けるかなぁ」という自分の思考回路と文章力への懸念がいつも以上にあったのだ。グローバルリズムはそもそも経済の話なのに、グローバルな人材とか何だとか、私たちの働き方にまで広がってきていて、何となくモヤモヤしながらも、何から書いていいのか分からなかったのである。

 だが今回は書く。大学生の就活が解禁になったこともあってか、新聞などで「グローバルな人材にならないとダメ」みたいなコメントがやたらと目につくようになり……、「やっぱり書こう!」と思い立った。

・英語が話せなきゃ仕事にならない
・ライバルは国内だけでなく、中国、韓国など世界中にいると思え!
・日本でしか通用しないような人は、もう要らない

 かなり乱暴なまとめ方ではあるが、この3点が多くの大企業の経営者や人事部の採用担当の方々が、「グローバルな人材」について述べているコメントである。

切っても切れないグローバル化と格差の関係

 乱暴ついでに、じっくり考える前に率直、かつ真っ先に感じたことを書き連ねると、

・英語だけ話せりゃ、仕事ができるってわけじゃないでしょ?
・アジア各国の賃金レベルで働くことも覚悟しろってことなのか?
・「日本でしか通用しない人」と思われている人は、実際のところ、日本でも通用していないんじゃないだろうか?

 といった具合になる(「おいおい、そりゃ感情的すぎはしないか?」と突っ込まれそうだが……)。

 要するに「グローバルな人材」に関する見解を見聞きするたびに、「デキる人“だけ”しか生き残れない時代なんですよ」と、暗に格差社会を助長しているようにしか聞こえず、どうにも釈然としない。

 実際、グローバル化と格差は切っても切れない関係にある。

 国際労働機関(ILO)ではグローバル化の利益は平等に分配されず、発展途上国では貧困が拡大していると警鐘を鳴らしている。米国の労働事情を切り取ってみても、グローバル化が一部の人と企業にしか利益をもたらさないことは明白である。

 米国がグローバリゼーションを進めた結果、中流層の仕事が激減し、1%の富裕層と99%の貧困層という極端な二極化が起きたことは、今や誰もが知っていることだろう。

 米国では一般管理職や事務職などの、いわゆる中間層の仕事は、全仕事数の半分を大きく下回るまでに落ち込み、1700万人の大卒者が、受けた教育水準よりも低いレベルの仕事に甘んじているとされている(出所はこちら)。

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「“グローバル人材”を渇望する企業の見当違い」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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