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世界で最も教育を軽視している国、日本。

特に高等教育への投資はOECD加盟国の半分

2012年1月6日(金)

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 人口の減少と高齢化の進展、自動車・電機といった前時代型の産業を中心とする産業構造、土建業に偏った公共事業頼みの経済政策――これらが示すように、成熟フェーズを迎えた日本の経済は現在低迷を続けている。そして、これからの展望も描けていない。

 人口が減り、高齢者が増えるということは、働ける人が減少する一方で、社会が扶養・支援しなければならない人の数が増加することを意味する。従って、これからの日本は二重の意味で経済の生産性を高めていくことが不可欠になる。

 内閣官房が発表した「社会保障に係る費用の将来推計について」は、今後10年間で高齢者の割合が30%を突破し、医療・介護にかかる社会的コストは現在の47%アップとなると予測している。また、労働者人口は10年で約740万人(9.1%)減る。労働者1人当りが負担する医療・介護費用の増分だけでも26.6万円になり、現在より約6割もアップすることになる。

資本集約型産業に必要な資本が足りない

 となると、国民経済の生産性を大幅に高めることが必要になる。その方法論は2つある。1つは資本集約型の産業を強化すること、もう1つは知識集約型の産業を拡大することである。

 ただし、資本集約型産業の強化は、今の日本にとっては2つの点で問題がある。第1の問題は、資本集約型産業を次々に立ち上げ、発展させていくのに必要な財政的余裕があまりないことである。

 1400兆円とも言われる個人金融資産や、200兆円にも上る企業の内部留保資金があると思われるかもしれない。だが、そのほとんどは既に国債の購入という形で国家財政の赤字補填に使われてしまっている。資本集約型産業を新規に立ち上げるためには、国債を売って換金しなければならない。もしそのような大量の国債売却が起きると日本国債は暴落する。場合によっては国民経済が破綻してしまうリスクがあるのだ。

資本に仕事をさせる産業は人の雇用を生まない

 資本集約型の産業に注力することの第2の問題は、雇用の創出につながらない点である。資本集約型の産業は“資本に仕事をさせる”タイプの産業である。そこで働く労働者1人当りの労働生産性は極めて高いものの、その反面、そうした産業が生む雇用は小さい。

 例えば、電力事業は資本集約型産業の典型である。労働生産性は2562万円と平均の3.4倍で、産業セクター別で見て第1位である。日本のGDPの2.3%を生み出している。だが、そこでの雇用者数は42.5万人と総雇用者の0.7%にすぎない。

 足下の円高の影響もあって、大量の雇用を生んできた自動車・電機産業が海外移転を推進している。年々、雇用問題が深刻化しつつある。今後の日本経済において、いかにして雇用を生むかが最重要課題となるのは確実である。こうした状況を考慮すると、資本集約型産業の強化だけで成熟日本を支えるのは無理がある。

本命の知識集約型産業を支えるのは「教育」

 となると、成熟日本の社会を支えるために必要な経済の生産性を高めるための手段は、もう一方の「知識集約型産業」の強化を本命とするしかない。知識集約型産業は1人当り労働生産性が高いことに加えて“労働集約的”でもあるので、雇用の創出にもつながるからだ。

 では、どうすれば知識集約型産業を育成・強化し、日本経済の生産性を向上させていくことができるのか。

 答えは「教育」である。

 国民経済の生産性を上げるための手段としては、労働者1人ひとりがより高度で付加価値の高い仕事をできるようにするのが正道。そのためには国民の教育水準を高めることこそが王道である。

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