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サムスンが舵をとるデジタルの黒船~たった四杯で夜も眠れず

  • 石原 昇

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2011年12月28日(水)

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 「泰平の眠りを覚ます上喜撰(蒸気船)、 たった四杯で夜も眠れず」― ―緑茶の高級品「喜撰」を4杯飲んだだけで、夜眠れなくなった(異国からの蒸気船が4隻現れただけで、国内が騒乱し夜も眠れなくなった)。幕末、黒船が来航した時に詠まれた狂歌が示すのと同じ状況が、21世紀の今日、デジタル・デバイスの世界で再現している。

 デジタル・デバイスの4杯とは、「スマートフォン」「タブレット端末」、電子看板の「デジタルサイネージ」、ネットと融合した次世代テレビの「スマートTV」である。米国勢のアップル、グーグル、アマゾンなどに伍して、韓国のサムスン電子がすべての製品で上位に食い込んでいる。

スマホでアップルを抜いて世界トップに

 サムスンが世界で販売した携帯電話は、2010年に2億8000万台、2011年は11月末までに3億台を超えた。単機能のベーシックフォンや高機能のフィーチャーフォンに加え、成長を牽引しているのはスマートフォン(通称スマホ)である。2010年6月に発売した「GALAXY S」は販売台数が2000万台に達した。さらに2011年4月に投入した「GALAXY S II」は5カ月間で1000万台を突破。同社の携帯電話では、最短で1000万台を記録した。

 2011年7~9月期、サムスンのスマホの販売台数は2800万台、世界シェアは22.8%となった。アップルのiPhoneの1700万台、シェア13.8%を抜いて世界トップに躍り出た。スリムでスタイリッシュなデザインに、高性能なデュアル・コア・プロセッサを搭載。アプリケーションや動画の再生などをサクサク実行できる点が人気の元になっている。

 スマホ事業が急拡大した結果、サムスン電子の7~9月期の通信部門の営業利益は、2兆5200億ウォン(売上高営業利益率16.9%)となり、半導体部門の同1兆5900億ウォン(同16.7%)を初めて上回った。携帯電話やスマホが同社の最大の稼ぎ頭に成長した。

六本木ヒルズの一角でサムスン製品を大々的にキャンペーン

 最新機種も続々と投入している。アップルが10月に発売した「iPhone4S」に対抗して、2011年11月以降、高速通信サービスのLTE対応機や、最新版のAndroid4.0搭載機を発売している。

 日本では、NTTドコモが開始したLTEサービス「Xi(クロッシィ)」に対応する「GALAXY S II LTE SC-03D」を11月24日に、世界初のAndroid 4.0を搭載した「GALAXY NEXUS SC-04D」を12月2日に発売した。

タブレット端末ではアップルを追いかける

 電子書籍元年と呼ばれた2010年。アップルの「iPad」、アマゾンの「Kindle」、サムスンの「GALAXY Tab」など電子書籍が読めるタブレット端末が相次いで日本に上陸した。市場が2兆円を切り、長期低落傾向が続く日本の出版業界は「黒船来襲」と表現して危機感を募らせた。

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