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人事からの“白い封筒”に動揺した53歳の重い一言

人生という螺旋階段を前に進めば必ず光に近づける

2012年1月5日(木)

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 年が明けた。年の瀬は何だかんだとバタついているが、年が明けると何となくゆったりとした気持ちになる。2011年中に終わらせる“はず”だった仕事も、終わらせなくては“ならなかった”仕事も、年をまたいでもなお、終わっていない。にもかかわらず、なぜか年の初めはゆったりとした気持ちになる。不思議だ。

 そういえば、社会人になってからというもの、カレンダー通りの休日とは関係ない仕事ばかりをやっていたので、人が休む時に働くことは仕方がないこと、とあきらめてはいた。だが一度だけさみしい思いをしたことがある。

 CA(客室乗務員)の時に12月31日の朝に日本を出発し、1月3日の夕方に戻るというフライトがあった。「明日はお正月」という日に日本を飛び立ち、「今日でお正月は終わり」という日に日本に帰る。全くお正月気分を味わえないまま、年だけが変わっていた。あの時はさみしかったというか、何というか調子が狂った。お正月気分が味わえなかったことで気持ちを全くリセットできず、新しい年が始まってしまったことが、想像以上にしんどかったのである。

 「面白くないね~」と言いながらもついつい見てしまう紅白歌合戦。「昔はさ~、箱で買って、手が黄色くなるまで食べたよね~」と口に頬張る冷たいみかん。凧揚げはしなくなったし、芸能人隠し芸大会もなくなったけれど、日本人にとって年越しというか、お正月というのは、特別な行事として身体に刷り込まれているものなのかもしれない、などと思ったりもする。

 うん。やっぱり年の初めはいい。昨年まで(といっても3、4日前まで)は「もう無理!」と思っていたことが、突然「できるかも」なんて具合に思えるようになる。気分がリセットされる。前向きになれる。新しい年になったというだけで、芽生える気持ちがある。

 なので、新年1回目となる今回は、今、この瞬間、感じている気持ちを、素直に書いてみようと思う。

 あきらめたくない――。この気持ちについてだ。

 昨年末にも、何となくは思ってはいたことだけれど、年が明けたら、濃度が各段と濃くなった。あきらめたくないって何を? と問われると、即答できるわけではないのだけれど、とにかくあきらめたくない。

 「あきらめない」ではなく、「あきらめたくない」。この気持ちを、今回はテーマにしてようと思います。

53歳の男性に人事部から送られた白い封筒の中身

 「突然、白い封筒が人事部から送られてきまして。開けてみると、今辞めると退職金がいくらで、これだけ保障も付けますみたいなことが書いてあったんです。いやぁ、そりゃあ、驚きましたよ。『あれ? 俺、どこかで間違って早期退職の希望出しちゃったかなぁ~』って。回りの同僚たちにも送られてきたのか聞くわけにもいかない。だって、自分だけが肩たたきに遭っている可能性もあるわけだから、そりゃ言えないよね」

 「その資料には、今後定年まで働いた場合の賃金モデルが書いてありまして。うちの会社は、数年前から55歳以上は年俸制なんです。で、私の今の状況で年俸制になると、これくらいで、60歳の定年までにはこれだけ減るとか、定年退職した場合には、これくらいの退職金になりますよっていうのが数字で示されているわけです。はっきりいって、今早期退職した方が、圧倒的に待遇がいいということを暗に示しているわけです。どう考えても、恐らくこの待遇はベストで、今後悪くなるだろうなぁってことは容易に予想がつく。それまで早期退職なんて考えたこともなかったけれど、突然、突きつけられたカードにずいぶんと心が揺さぶられました」

 これは、昨年末、某電子機器メーカーに勤める53歳の男性が話してくれたものである。ちょうどインタビューさせていただいた頃、政府が65歳までの雇用を義務化するというニュースが報じられていた。「企業も、そこで働く人も、結構ギリギリのところでやっているのに、何でもかんでも『それじゃ、経営者の人、よろしくね!』はないよね~」という話題の中で、話してくれたのだった。

コメント51件コメント/レビュー

これらの記事で、河合氏の周辺にいる人たちがおそらく超大企業の在籍者か今まで競争しなくても良い分野の人たちなのだろうとうのがわかる。河合氏の記事でよくコメントされるのがこれらのことはほとんどの人が10年より前に体験していることである。それゆえそれなりの解決策(心理的にも)を練ってきている。だから、河合氏の提言の抜けもわかる。何度も10年の間にトライアンドエラーを繰り返してきたからだ。本記事も一見正しいように見える。しかしうまくいく期間は長くは続かないだろう。この程度の掘り下げではすぐに困難にぶつかる。(2012/01/12)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「人事からの“白い封筒”に動揺した53歳の重い一言」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

これらの記事で、河合氏の周辺にいる人たちがおそらく超大企業の在籍者か今まで競争しなくても良い分野の人たちなのだろうとうのがわかる。河合氏の記事でよくコメントされるのがこれらのことはほとんどの人が10年より前に体験していることである。それゆえそれなりの解決策(心理的にも)を練ってきている。だから、河合氏の提言の抜けもわかる。何度も10年の間にトライアンドエラーを繰り返してきたからだ。本記事も一見正しいように見える。しかしうまくいく期間は長くは続かないだろう。この程度の掘り下げではすぐに困難にぶつかる。(2012/01/12)

ronpapaさんに同意です。少し元気をもらいました。ありがとうございます。(2012/01/11)

なんか自分に励ましを頂いた様に感じられたので、投稿します。私は来月の2月で55歳。8月には白い封筒をもらうハズです。早期退職すれば勿論割増し分はあるのですが、働き続けるのと比べてトータルでもらえる金額は減ります。教育費や老後を考えると同じ職場で働き続けるのが一番です。しかし、56歳以降は単年度契約となるため、会社にしがみついていると、理不尽な要求は益々増え、それを飲み続けなければなりません。勿論リスクはあるのですが、自分で自分の生き様をコントロールしたい、あきらめたくないという気持ちが起ってきます。好きなゲーテの言葉があります。財を失うものは少なくを失う。名誉を失うものは多くを失う。希望を失うものは全てを失う。(2012/01/11)

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川野 幸夫 ヤオコー会長