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 2012年、1回目のコラムになります。どうか今年もよろしくお願い申し上げます。

 さて、年始に少し頭の整理をしてみようと思い、簡単な算数を試みた。今後の日本の経済を考える論点について、ごくごく基本的な数字を押さえておこう、という趣旨だ。

 まずは、何を考えるうえでも、外せないのが、人口動向。よほどのことがない限り、大きな方向性について、相当将来まで一定程度予測できる数少ない基本指標である。

 経済の大きい方向性を考えるうえでも、人口、投資、そして生産性という3大要素の1つとして、ベースとなることは言うまでもない。個人的には、日本の低成長、デフレ傾向の1つの要因として、人口減少についての漠然とした不安があると思っており、ここをもう一度再確認してみたかった。

2030年までに人口は9%減少

 2006年に国立社会保障・人口問題研究所が発表した推計によれば、2010年から2030年までの間に、日本の人口は約1190万人減少すると予想されている(合計特殊出生率 中位推計、死亡者数 中位推計、の値)。2010年10月時点での日本の人口は、約1億2800万人(総務省統計局による)。これが、20年間でおよそ9%減少するということになる。

 「2030年までに、1190万人、9%減少」。この数字が、スタートポイントであり、まず頭に入れておくべきものだろう。

 1割近い減少、と聞くと、大変だ、大変だ、となってしまいがちだが、20年間という期間を考えると、年平均にすれば、毎年0.44%ずつの減少となる。これとて重大な事態ではあるが、毎年0.44%ずつ、1人当たりGDP(国内総生産)を上げていくことができれば、日本経済は少なくとも横ばいでいられるわけだ。

 国内への投資、あるいは生産性の向上を図れば、この程度のことは不可能とは思えないのだが、いかがだろう。高齢化要素などを無視して、非常に単純化してしまうと、「毎年、0.5%程度ずつ1人当たりGDPを上げれば、人口減少の影響はない」ということになる。これが2つ目の基礎数字だ。


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