• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

真夜中の飲兵衛コンビニ

売上7割減で生き残る~ミッドナイトスギタニ

2012年1月31日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 商店街の状況はどこも厳しい。特に地方都市では自動車による移動や夫婦共働きが一般化し、日常生活で必要なものを週末にまとめて郊外の大型ショッピングセンターで買う人が多い。このショッピングセンターには飲食店や娯楽施設もあり、多くの人がそこで長い時間を過ごす。この生活様式の変化から、街中にあるどこの商店街も人影が少なくなった。商店の多くは後継者がなく、廃業してしまう経営者も多い。

 商店街も手をこまねいているわけではない。商店間で協力してイベントを企画し、集客に向けた努力をしているところも多い。しかし、多くの商店街で客数が減少し続け、そこに新規に出店するのはコンビニかチエーン飲食店がほとんどだ。

 今回、松江市にある商店街で、大手コンビニチェーンに入ることを頑なに拒み続ける一軒の小さな酒店「ミッドナイトスギタニ」の取り組みを紹介する。酒屋はかつて自由に開業することができなかったが、今は規制改革も進み出店が基本的に自由化された。これでチエーン展開するディスカウント酒屋が増え、酒類だけを販売してきた酒屋の経営が立ちいかなくなり、食料品などの他の商品も扱うようになった。多くの酒屋はコンビニへ業態転換するようになっている。

地域に密着することで進化

 「ミッドナイトスギタニ」は屋号だ。杉谷商店が経営する松江市にある一軒だけの個人商店。夜の飲食店が多い松江市の繁華街の一つである伊勢宮町にある。今の店主の杉谷篤志氏は杉谷商店の4代目で、明治時代の1896年からその地で商売してきたが、最初から酒屋をやっていたわけではない。

 明治時代の伊勢宮町には遊郭があった。創業者は遊郭で働く遊女たちを相手に髪につける油や櫛を売る商いを始めた。2代目になると同じ店で酒屋として酒類を売るようになった。1958年に遊郭の営業が法律の施行で完全にできなくなり、そこにあった施設の多くが長期出張者を相手にする小さな旅館となった。高度成長期であり、島根県には多くの大型の開発プロジェクトが進められた。島根原発1号機の建設もこの時期にあり、これらの旅館に滞在していた多くの建設作業員を相手に杉谷商店は商売するようになった。

ミッドナイトスギタニの店舗

コメント0

「逆転思考で勝つカイシャ」のバックナンバー

一覧

「真夜中の飲兵衛コンビニ」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック