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「土砂災害」も「原発事故」も、戦争のツケが招いた

2012年2月10日(金)

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 今日は、東日本大震災の復興事業を統括する復興庁の発足日です。1月には、マグニチュード7級の首都直下型地震が起こる確率が話題になりました。4年以内に50%以下(東京大学地震研究所)、5年以内に28%(京都大学の研究者)、30年以内に70%(政府)と、数字は一見バラバラですが、共通しているのは「確率はとっても大きい」ということ。

 都市集中。過疎。自然喪失。そして震災、津波。東日本大震災を経験した今、日本人はどのような住まい観を持てば、生き延びていけるのか。ヒトの生死と付き合い続けた養老孟司さん、世界の都市設計の最前線にいる建築家の隈研吾さんが語ります。

前回から読む)

:東日本大震災以後、みんなが東北の復興、復興と言っていますが、次に東京が地震に襲われた後の対策については、あまり議論されていません。それを僕はすごく不思議に感じています。養老先生がお住まいの鎌倉だって、海岸に近いから、津波の危険性は当然ありますよね。昔、高徳院の大仏様のところまで津波が押し寄せたという話ですし。

養老:1498年の明応地震では、津波が大仏の足元まで来たということですから。

:津波の危険は日本中、どこにでもあるわけですが、でも今、みんなの頭は東北というフレームだけでいっぱいで、それ以外の地域のことに議論が行かないから、そこが不思議です。

養老:ただ僕は驚いたことがあって、東日本大震災では、あれほど強く揺れても、東京方面では死者が非常に少なかったことです。隈さんはその時に日本にいなかったから想像がつきにくいだろうけれども、日本の建築って大したものだな、と思いましたね。

津波に負け、地震に勝った日本の耐震基準

── 東京の都心部では、老朽化した九段会館の天井が崩れて2人が亡くなりましたが、それ以外に、大量のケガ人や死者が出るような建物の倒壊、崩落はありませんでした。

:建築に関しては、揺れはすべて計算の範囲内ですからね。それから、これは大事なことなんですが、建築工事に関して日本人は手を抜いていなかったという事実があります。中国・四川の地震では、鉄筋が入っていなかったから建物が倒れたわけで、現地では、「おから工事」という言葉が流行語になりました。日本のゼネコンは、当たり前なんですが、ちゃんと鉄筋を入れていたんですよ。

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「養老孟司×隈研吾 「ともだおれ」思想が日本を救う」のバックナンバー

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「「土砂災害」も「原発事故」も、戦争のツケが招いた」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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