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「卑猥な歌」から「節分」をさかのぼってみた

初詣の源流探訪、その6

2012年2月7日(火)

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 あけましておめでとうございます、なんていうと、何をトンチンカンな事をいっておるかと呆れられそうですが、日本の地域、風土に合った形で「新年」を迎えるという意味では、今週が年の初めという側面が実はあります。何を言っているかというと「立春」なんですね。春が立つ、かつてはこれをもって「一年の初め」と考えた向きがあるようで、その名残として一年の最後に「厄」を追い出す「節分」の行事が各地に残っています。

 正月はお雑煮、節分は豆まき、三月はお雛様・・・バラバラに、そういうもんだ、と子供のころから思って、なんとなく馴染んでいる私たち現代日本人でありますが、おのおのの行事はたいがいのケースで土地や風土に根付いた必然性を、その源流に持っています。

「節分」という「春の祭典」

 節分の「豆まき」は、元来は「種まき」であったと思われます。一年の初めにあたって新しい年の豊作を祈り、また旧い年の厄、不作や冷害、疫病などを「オニ」とみなして追い散らすべく「福の種」を撒く「散種の神事」を行っていた。

 現在でも、とくに近畿圏に多いと思いますが「お田植え祭」あるいは「おんた祭」などと呼ばれる行事が節分にあわせて行われます。今年の節分明けの日曜は本当は奈良県は飛鳥の「飛鳥坐神社」につたわる「おんた祭」にうかがう予定にしていたのですが、海外からの大切な賓客・・・アマルティア・セン教授が東日本大震災1年を迎えるに当たって来日されまして・・・のお迎えが入り帰京せねばなりませんでした。

 飛鳥坐神社の「おんた祭」には男女交合の擬態などが登場し「天下の奇祭」として知られます。折口信夫の故地でもあり、日本の日本たる根を考える上で非常に大切な飛鳥のお祭ですが、なんと言うのか、笑いをもっておおらかに性と生産を謳歌する古代の祭は、開放感があって実にイイものです。

 これは余談ですが99年前の1913年、ロシアのストラヴィンスキーという作曲家はこれと似て非なる古代の供義を描いた「春の祭典」というバレエ音楽を作り、稀代の興行師セルゲイ・ディアギレフがパリで初演、歴史的なスキャンダルとなりました。

 来年はこの「春の祭典」から100年目を迎えるのですが、僕は飛鳥時代に根をもつ仮面笑劇「伎楽」を念頭に、2013年の作曲の仕事を考えています。

 同じ2013年はもうひとつ、作曲家リヒャルト・ヴァーグナーの生誕200年にもあたり、演奏はこれにかかわる大切な予定がありますが、いずれによらず「なんとか何年」というのは予算その他の現実的な理由でそうなるもので、時間を越えて価値ある仕事に取り組みたいものです。

「遊びをせんとや うまれけん・・・」

 お正月から「初詣の源流」という話題でお話しています。この連載もかれこれ5年目になりましたが、日経ビジネスオンラインを通じて、あるいは震災後から、書き文字を通じて私の仕事を知って下さった方には、西洋音楽、あるいは物理とか放射線とかビジネス周りとか、この連載でしばしば触れてきた話題と大きくズレて感じられる方もあるようにお見受けしました。

 実のところ、こういう仕事のほうが、はるか昔から一貫して僕が取り組んでいる本道なのです。今回で233回目になるこの連載ですが、僕の音楽作品の話、たぶん初めてと思いますが、少しご紹介してみます。音楽屋は自分の音楽で話をするので、普通は自分の作品や演奏のことを縷々述べたりはしません。ハシタナイ事と教えられました。で、そうでない事ばかり書くわけですが、そちらばかりが目について本末転倒になる。

 例えば1993年に書いたピアノとオーケストラのための管絃・催馬楽Cosmostropheという音楽があります。28歳のときで若書きと思いますが、あの年配ならではの勢いのようなものはあって、今でも時折お好きな方からメッセージを頂いたりして、何よりありがたく感謝しています。

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