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TPPで日本の医療制度は本当に危機に陥るのか

  • 吉田 耕作

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2012年2月15日(水)

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 環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に関係して、日本の医療保険制度が重要問題の1つとなっている。日本医師会はTPP交渉参加に反対であり、その中心的懸念は混合診療の問題である。TPPと混合診療との関連性について考える前に、日本の医療制度の現状と世界の医療制度との比較、特にアメリカと比べてどうなっているのかを、極めて大雑把に眺めて見たい。

国際比較から見た日本の医療制度

 2005年のデータでは、日本人の平均寿命は82.3年で、これは世界一であった。日本の後には、香港、アイスランド、スイス、オーストラリアと続く。現在では少々変化しているようであるが、大局的には変わりはない。それでは世界一の長寿を達成するために、日本は医療費にどのくらいお金をつぎ込んでいるのだろうか。

 図1において、OECDの先進国30ヵ国中、日本のGDPに対する医療費支出は21番目であり、決して高いほうではない。つまり日本は医療費に先進国としてはあまり金額を払わずに、かなり優れた国民健康のレベルを達したということが言えるだろう。ここで、米国の医療費支出が突出して高いことにも注目していただきたい。

 つまり、他国との比較において、米国の対GDP医療費支出は飛びぬけて高く、これが米国の産業の国際競争力にネガテイブに働いている可能性がある。

 図2は、一人当たりのGDPと総医療費支出散布図、及びそれから得られた回帰線を表している。決定係数(R2[Rの2乗])が0.8745ということはかなり高い相関度をしめしており、所得が高くなれば、当然医療費は増える。日本は一人当たり4万ドル近いGDPにしては回帰線のだいぶ下にあり、国全体の医療費同様、一人当たりの医療費もかなり低い水準に保たれている。
 それに比べてアメリカの医療費は、アメリカのGDP水準を考慮に入れても、他の先進諸国に比べて異常に高いことがわかる。

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