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「名探偵コナン」がいる介護施設

認知症高齢者を積極的に受け入れる~スーパーコート

2012年3月27日(火)

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 高齢化の進行で医療や介護、健康分野の需要の増加が期待されている。政府の諸制度の改革もあって、多くの企業が介護分野に参入しているが、ここにきて成長が期待されてきたこれらの分野でさまざまな問題が浮上している。地方によってはすでに供給過剰で事業所の淘汰が始まっている。また急激な市場拡大で未経験のスタッフが急増、職場環境や就労条件において多くの解決すべき課題が山積している。

 順風満帆とは言いがたい、介護事業に、ビジネスホテル業から参入したのがスーパーコートだ。認知症高齢者を積極的に受け入れるだけでなく、従業員のやりがいを増すことで、関西地域で多店舗展開している。

もともとは不動産業

 スーパーコートは宿泊特化型ビジネスホテルを全国にチエーン展開するスーパーホテルのグループ企業だ。前身は不動産業で一連の事業を展開してきたのが、現会長の山本梁介氏だ。

 梁介氏の実家は大阪の老舗の繊維問屋だった。1964年に大学を卒業、大手商社で3年勤めた後で家業を継いだ。近代的な経営手法を導入し、数字で現場を管理しようとしたことで従業員達と衝突してしまい、最終的には家業を売却することとなった。

 「自分も若かった」と梁介氏は当時を振り返る。

 事業をゼロから準備していたあるとき、新聞記事に米国の都市部で独身者が増えていることが載った。日本もいずれそのようになると直感し、1969年からシングルマンションの経営に乗り出した。その直感は的中し、1980年代に入るとウィークリーマンション事業にも進出した。ただウィークリーマンションは非常に良いアイデアだったが、全国展開を始めると商標を持つ企業とトラブルになり、最終的に撤退せざるを得なくなった。シングルマンション事業はその後も継続し、今も関西を中心に約6000室を管理している。

 不動産業で規模を拡大していくと、支店網を築かなければならず、本部から現場までの距離がどうしても遠くなる。このことに違和感を持った梁介氏は、1990年にそれまで蓄積してきたシングルマンションのノウハウを活かし、また支店網を必要としないホテル事業を始めた。そして全国に多店舗展開していくことも視野に入れ、レストランや宴会、会議室等を持つシティホテル型のビジネスホテル「リンクス」をまず九州の水俣に開いた。同様のコンセプトのホテルを安城、宇部、倉敷、大阪、熊本に次々とオープンしていった。

 しかしリンクスの経営は直ぐに壁にぶち当たる。ホテル事業の再構築に取り組んだところ、飲食や宴会等のサービスでは伝統ある日本のシティホテルと競争できないが、それは増加しているビジネス出張者のニーズにマッチしたサービス内容でないことに気が付いた。

 さらにバブル経済が崩壊した。それまでは資産を持つことで含み益が大きくなることが経営の前提であった。銀行から融資を受けながら不動産業やシティホテル業を展開し、多くの資産を持っていたが、デフレの進行で資産が目減りし続けた。そこで事業の運営力を高める方向に舵を切った。低価格で高品質なサービスで集客して最終的に収益力を強化する経営戦略に切り替えた。

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「「名探偵コナン」がいる介護施設」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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ビル・エモット 英エコノミスト誌元編集長