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ファッション化した“シューカツ”の異常な軽さ

就職を志すことの本当の意味を考え直そう

2012年4月5日(木)

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 「夢とか、希望とか、何かないのかな?」
 「3年生の時から、就活ばかりで、内定をもらうことしか考えていなかったので、夢は……、ないです」

 大学生の就職内定率は、2月1日時点で80.5%と過去3番目に低く、就職を希望しながら内定を受けていない学生は全国でおよそ7万9000人(平成23年度「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」)。

 そこで、食品関連会社17社などの協力の下、就職支援会社が、「就職が決まっていない学生たちに、何とか内定を!」と、東京・新宿区で会社説明会を開いた。冒頭のやり取りはその時のものである。

 企業の採用担当者に、「夢は?」と聞かれ、「ない」とため息混じりに答える若者の姿が、夜のニュース番組に映し出されていたのだ。

それぞれの思惑がかみ合わない異様な光景

 う~む、微妙だ……。実に、微妙。学生生活の後半戦のほとんどを、「シューカツ」で過ごし、「夢なんか持てるわけないじゃん!」と憤る学生の気持ちは、痛いほど分かる。でも、その、何というか、あの答え方だと内定は、やっぱり難しいかもしれないなどと思ってしまうわけで。

 「夢は何?」という質問も、いかがなものかという気もしなくはないけれど、私が面接官だったら、「キミ~、ホントにうちの会社に入りたいって思ってる?」と、聞いてしまう。

 うん、きっと聞く。だって、「1人の人を雇う」ってことは、それはそれでとてもとても大変なことだから。内定を取れずに苦悩している学生には申し訳ないけれど、やっぱりちょっと難しいかも。

 しかも、件の説明会では、「まだ決まっていない学生に来るように言ってあったんですけど、半分しか来ていない」と嘆く大学の就職課の方や、「私が興味のない会社では、人材を募集しているみたいなんですけど……」とブースを通り過ぎる若者の姿。その横で、「絶対に内定を取ろう!」と若者を励ます主催者の姿なども、映し出されていた。

 何だかなぁ。これって、何なのだろうか?

 ドタキャンに嘆く先生も、ブースを通り過ぎる若者も、「絶対に内定!」と拳を振り上げる主催者も、何だかおかしい……。

 シューカツと共通の名目でみんな集まっているはずなのに、それぞれ向いている方向が違うというか、かみ合っていないというか。ただただ、集まっている人たちの誰もが、疲弊感だけを募らせているような。どんよりとした、“異様な空気”が漂っていたのである。

 そこで、今回は、「シューカツ」について、考えてみようと思う。

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「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「ファッション化した“シューカツ”の異常な軽さ」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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