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出世願望は“悪”? 40代課長を苦しめるゆがんだ世間の常識

インテンションがあってこそ機会も生かせる

2012年4月19日(木)

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 出世って何なのだろうか? 「出世したい」と願うことは、そんなにカッコ悪いことなのだろうか?

 「出世する人って、結局は上しか見ていないじゃないですか」
 「出世なんかして責任だけ増えて、何か良いことあるんですか?」
 「出世命みたいな、昭和脳の人が会社を不正に走らせるんですよ」
 「出世したいって、結局は金もうけしたいとか、いい車に乗りたいとか、いい家に住みたいとか、物欲の塊でしょ?」

 出るわ、出るわ、出世をネガティブにとらえた意見は、ちまたで山ほど耳にする。

 確かに私も社会人になり立ての頃、「出世したい」とあからさまに言う同期を、少しばかり鬱陶しいと感じたことがあった。忍耐、根性、努力と似たような、暑苦しさを「出世したい」という言葉に感じたのだ。でも、「欲深い」というふうには決して思わなかったし、「すごいなぁ~。モチベーション高くって」と逆に感心したものである。

 ところが、出世をネガティブにとらえる人たちは、「出世したい」と望む人=モチベーションの高い人、というイメージも持ち合わせていない。

 価値観は人それぞれなのだから、「出世したい人」がいてもいいし、「出世に興味のない」という人がいてもいい。でも、なぜか「出世に興味のない人」に対しては、「健全な人」「心ある人」「穏やかな人」「ホントの価値を知っている人」「プロフェッショナル」といったポジティブな印象がある。

 それとは裏腹に、「出世したい人」に対しては、ネガティブな印象が強い。「出世したい」人は欲深くて、興味のない人は欲深くない。そんなニュアンスにあふれているのだ。

出世はイヤだけど成功者にはなりたい?

 だが、出世をネガティブにとらえる人たちに、「じゃあ、出世しないで、一生ヒラでいたいということですか?」と聞いてみると、私の小さな脳が混乱する答えが返ってくる。

 「出世はしたくないけど、社長にはなりたいと思う」
 「出世はしたくないけど、成功者になりたいと思う」
 「まぁ、そこそこ出世はしたいというのが本音かな」
 「昔みたく、交際費バンバン使えて、タクシーに乗っていいなら出世したいな」

 ん? 社長になるためには、出世しなきゃなれないじゃん。え? 成功者って何? 出世した人は、成功者ではないの? 成功は良くて、出世はダメなわけ?

 「そこそこの出世」って何なんだ? 「課長になりたい!」は良くて、「部長になりたい!」は悪いってこと? え? 交際費もタクシーもやりたい放題できるならなっていいって。そっちの方がよほど欲深いじゃないですか?

 それとも、結果としての「出世」は良くて、目的としての「出世」は悪いってことなのだろうか? 

 いやいや、そんなふうには考えづらい。だって、本屋に行くと、出世を目的とした、「出世するための本」が山ほど売られているし、出世するためのコラムもあふれている。ニーズのないものが売られることもなければ、興味をそそらないものが読まれることもない。

 う~む、何だか混乱する。何をもって成功者と呼ぶのかも分かっていない私には、成功は良くて、出世が悪い理屈もいまひとつ理解できない。

 そこで、今回は「出世」について考えてみようと思う。

コメント57件コメント/レビュー

毎回いろいろな方のコメントも読んでいますが、河合さんの意見について考えるのではなく、ここぞとばかりに批判・批評することを楽しみにしている方もいるような。  今回は最後に河合さんの新刊『話が伝わらなくて困ったときに読む本』の紹介があって日経BPさんもなかなか洒落が効いているなあと思わずニヤリとしてしまいました。(2012/04/23)

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「出世願望は“悪”? 40代課長を苦しめるゆがんだ世間の常識」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

毎回いろいろな方のコメントも読んでいますが、河合さんの意見について考えるのではなく、ここぞとばかりに批判・批評することを楽しみにしている方もいるような。  今回は最後に河合さんの新刊『話が伝わらなくて困ったときに読む本』の紹介があって日経BPさんもなかなか洒落が効いているなあと思わずニヤリとしてしまいました。(2012/04/23)

社会人2年目です。出世って、怖いと思ってました。けれど、徐々に仕事を覚えるに連れて、リスクを取って上に上がって、もっと多くを学んで、社会貢献をしたいと思うようになってきました。終身雇用が疑問視される中で、真っ直ぐと出世と向き合う事って難しいと思います。上司にアピールばかりして、むらのある仕事の後始末をする立場に立って思うのは、『自分はこの人に蹴落とされるかもしれない』と思いながらも、馬鹿正直に仕事をして、厳しい上司をそばに置き、厳しい言葉を頂くのが、私たち若輩者の仕事だと、思っています。出世なんかじゃなく、自分を含め、今は己を磨いていくので必死なんですよみんな。(2012/04/23)

この人に関して言えば、すでに自らが出世を望むというより、彼の上司、すなわち周りから出世することを望まれているので自分が望むという枠とはちょっと違うと思います。(2012/04/22)

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