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国のあり方を変え得る「批評大国」という切り口

フランス料理から経営・政治まで、批評の確立が質を上げる

2012年4月23日(月)

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 1980年代のことだが、かなりの頻度で、フランス料理を食べていた時期がある。もともと、関西生まれの関西育ち。就職して2年目に東京に転勤してきた際には、浅はかにも「関西の方が食事はおいしいに違いない」と決めつけていたのだが、江戸前の寿司、そば、そしてフランス料理……。いくつかのジャンルでの東京における食のレベルの高さに驚がくした。

 もちろん、20代のサラリーマンの懐具合では、通える頻度にも支払える金額にも限界があった。それでも、今から考えると、よくもあんなに(相対的には)重たい料理を好んで食べていたな、と思うほど、入れ込んでいた。

 振り返ってみると、当時はフランスで修行してきた日本人シェフたちが、いわゆる街場のフランチレストランを続々とオープンしていった時期だった。

フランス料理を身近にした街場のレストラン

 それまでは、フランス料理はホテルを中心とした、かしこまった定番料理、というイメージが強かった。それが街場のレストランによって、カジュアルなものから豪華なものまで、様々な内装やサービススタイルで、いつ行っても何か新しいメニューを提供してくれるクリエイティブなものに変わっていく。その様を目の当たりにした。

 井上旭シェフが、京橋のドゥ・ロワンヌを経て、すぐそばにシェ・イノをオープンしたのが84年。ドゥ・ロワンヌで食べた際に感激したので、かなりお値段は張っていたけれど、頑張ってシェ・イノにも行ったことを思い出す。

 平松宏之シェフがひらまつ亭を開店したのが、その少し前の82年だという。最初は西麻布の表通りから道を1本入ったところにあった。小ぶりなお店だけれども、シェフとマダムのお2人がものすごく感じが良くて、料理だけでなく、食べる体験全般がフレンチなのかもしれないと思い始めたりもした。

名店からは素晴らしい作り手が育っていった

 こういった名店やスター・シェフの元からは、次々に素晴らしい作り手が育っていった。

 私自身は、なぜか六本木のオー・シザーブルというお店出身のシェフが作るものが大好きで、一生懸命に情報を集めて、この店出身のシェフの店を訪ねたものだ。これはその後もかなり長く続いた。

 同店出身の五十嵐安雄シェフがやっておられた青山のお店、確かアンフォールという名前だったと思うが、これが素晴らしかった。その跡を継いだ、これまたオー・シザーブル出身の菊池美升シェフの時代にも何度も伺った記憶がある。現在、お2人はそれぞれマノワール・ダスティン、ル・ブルギニオンという名店のオーナーシェフを務めておられる。

 オー・シザーブル出身のシェフのお店は、開店後しばらくすると予約が取りづらくなることも共通で、谷シェフのル・マンジュトゥ、川崎シェフのアラジンなど、皆同じだった。こういったそうそうたる方々が交代でシェフを務めておられただけに、オー・シザーブルで初めて食べ、強い印象に残った料理がいくつもある。

 例えば、いつの頃だったか、メニューを見て、ぎょっとした料理は、豚足とフォアグラのパイ包み。マダムの強い勧めに従って食べてみたら、豚足のゼラチン質とフォアグラの食感、そしてたぶんソースペリグー(トリュフのソース)だったろうが、濃い目のソースが混然となって、大げさでなく感動したことを今でも思い出す(今これを書いていても食べたくなる…)。

コメント1件コメント/レビュー

政治家もそうではないでしょうか? 日本の記者会見の様子は知りませんが、アメリカのホワイトハウスでの記者会見で出てくる質問の質の高さは、いわゆる記者レベルではなく、政策立案能力のある人でなければできないあなぁと感じることが多々あります。そういう人たちの存在は、おざなりな、その場限りの返答を許さないから、政局にこだわる政治家を淘汰し政策にこだわる政治家を生む力のひとつになると思います。(2012/04/24)

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「国のあり方を変え得る「批評大国」という切り口」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

政治家もそうではないでしょうか? 日本の記者会見の様子は知りませんが、アメリカのホワイトハウスでの記者会見で出てくる質問の質の高さは、いわゆる記者レベルではなく、政策立案能力のある人でなければできないあなぁと感じることが多々あります。そういう人たちの存在は、おざなりな、その場限りの返答を許さないから、政局にこだわる政治家を淘汰し政策にこだわる政治家を生む力のひとつになると思います。(2012/04/24)

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