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寺田寅彦とソクラテス(下)

あれから1年、正しく怖がる放射能【7】

2012年5月15日(火)

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 福島第一原発の事故や低線量被曝の問題を考えるとき、僕がどうしても思い出してしまうのは、病気に罹ったときにお医者さんとやりとりする「インフォームド・コンセント」のプロセスです。セカンド・オピニオンなどの考え方や、「生活習慣病」との向き合い方など、医療にまつわる実例から考えると、現状の「問題」とされる状況の「問題」が、クリアに見えてくるように思うのです。

 どうしてそうなのか? というのは、あとでお話することにして、まずはこの「インフォームド・コンセント」とは何か、といったおさらいから、始めてみたいと思います。

インフォームド・コンセントとは何か?

 いつの間にか日ごろ、カタカナで目にすることが増えながら、本当の意味はよく知らない言葉というのが、私たちの周りには少なくない気がします。

 このインフォームド・コンセントもまた、同様かもしれません。これって一体、なんなのでしょう?

 インフォームド informed というのは「情報」がインフォメーションinformationであることから解りやすいかと思うのですが、情報をもたらされた、情報を得ているという状態。またコンセントconsent は電気のプラグではなくコンセンサス consensus などというのと同じ「合意」するという意味になります。

 つまり『情報を得た上の合意』ということですが、一体何が情報で何の合意なのか? 医療においてこの言葉が使われる際には、患者や治験の被験者が、自分が受ける治療や治験について、十分な説明を受け、「それを的確に理解」つまり『情報』を把握・消化した上で、これから自分が受ける事になる治療なり治験なりに、自分自身の自由な意思で『合意』する、というプロセスを指しています。

 このプロセスの中で、本来は一番重要なのに、なかなか重視されない部分があります。それは可能な限り正確な『情報』の的確な『理解』という部分です。

 もし医者がいろいろ説明したとしても、ソレが患者の右の耳から左の耳に通過してしまって、何も理解していないなら、せっかくの「情報」もお経の朗読と大差なく聞こえ、患者自身が最終的に「自由意志をもって診断を理解し、治療法に合意する」ということはあり得ません。せいぜいのところが「先生、全面的にお任せしますから、治してやってください」という請願で、これではインフォームド・コンセントなどと呼べる状態ではありません。

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