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ついに足を踏み入れた中国で、待っていたのは腹痛と砂嵐

第14回 中国・新疆ウイグル自治区編

  • 大角 理佳

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2012年5月25日(金)

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 ユーラシア大陸1万5000km走破を目ざし、ガリバーインターナショナル会長の羽鳥兼市氏は、執行役員の須釜武伸氏、羽鳥氏の3男である彰人氏とともに今日も走り続けている。

 彼らは厳しかったカザフスタンの冬を乗り越え、いま、中国を横断中だ。相当に手間取るだろうと心配されていた入国審査のほうも、日本のサポートスタッフによる事前準備がうまくいき、スムーズそのものだった。ただし、サポートカーの国境越えだけは予想通り、かなりの時間を要した。

 中国入りした夜は、入国のために骨を折ってくれた人たちへ感謝を込めての食事会を催した。巨大な円形テーブルに着いたのは、北京からやってきた中国国際友好連絡会の2名、コーディネーター甘さんの会社の関係者、そしてガリバーのスタッフの総勢19人だ。翌日も走るランナーは酒を控えたが、それでも宴会は十分に盛り上がり、最後は「自分の着ているシャツに、羽鳥氏のサインを書いてほしい」と中国の人々にねだられる一幕も。ランナーたちのサインが入ったシャツを自分の会社に飾って、商売繁盛を願うのだということだった。

中国では初めての取材。新疆の新聞に掲載された羽鳥氏らの様子

 中国での走り始めは、3月中旬。まだ雪が積もっていたが、カザフスタンの寒さに比べれば、羽鳥氏らにとって何でもないと言える程度のものだった。とはいえ、滑りやすい雪道と風、上り坂もあり、悪条件には違いない。

 疲労のピークに差し掛かった後半戦、ランナーの滅入ってくる気分を変えてくれたのは、青い空と、眼下に広がるエビノール湿地帯の美しさだった。エビ湖は新疆ウイグル自治区最大の塩湖である。

 「人生の終盤で、この絶景を走ることができて自分は本当に幸せだ。できるかどうかを考えるよりも、やっちゃえばいいんだ」。羽鳥氏は感動して思わずそうつぶやいた。

 「他人がどう思うかではない。一度きりの人生だ。どう生きたかが大切。人に迷惑をかけないことなら、やりたいことをやればいい。自分は死ぬ間際で、最高の人生だったと言いたい」

 これが、自分の足でフランスから中国まで走ってきた71歳の羽鳥氏が、ここに来て特に強く感じていることのようだ。チームのサポートスタッフには、1週間から1カ月程度の期間で参加している人が常に何人か含まれている。ガリバーの社員もいれば、自ら志願して来ている人も。彼らは食事中や、移動のクルマの中でしばしばそうした羽鳥氏の人生訓を学び、その言葉や行動を自分の糧として日本に持ち帰っている。

常識なんて通じない、中国のクルマ社会

 中国の高速道路について、「これまで走ってきたトルクメニスタンやカザフスタンに比べると、新疆は整備されていてケタ違いに素晴らしい」と、須釜氏は感動していた。クルマでの長距離移動も道がガタガタしない分だけ気持ちが休まる。

 その一方で、ケタ違いに酷いと感じたのは、中国のクルマ社会だった。これまでの国でも、暴走するクルマにヒヤヒヤさせられることは多かった。しかし中国では、そのレベルをはるかに超えていた。トラックの過重積載は当たり前、運転マナーに関しても、われ先にと割り込もうとしたり、スピードを落とすことなくランナーの真横を通り抜けたりと、自由奔放なことこの上ないのだ。しかし、こればかりは気をつけるしか方法がない。

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