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「生活は守るけど命は?」 大飯再稼働を決断した野田首相の“誤解”

市民の声も聞く真のリスクコミュニケーションの実現を

2012年6月14日(木)

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 いかなる組織であれ、リーダーには責任がつきまとう。だが、時にその責任を果たそうとすればするほど、その責任感が傲慢さに化けることがある。いや、傲慢とは言い過ぎかもしれない。ならば、リーダーが陥る「誤解」だ。

 関西電力大飯原子力発電所の3・4号機の再稼働を「自らの責任」と称した野田佳彦首相などは、その誤解に陥った典型と言えるかもしれない。あの頬を紅潮させた様子は……、オッと、冒頭から一国のリーダーに対して「誤解」という言い草は申し訳ない。けれど、今回ばかりは言わせてもらいます。だって、黙ってはいられないほど、事態は深刻なのだ。

 ということで、原発再稼働を巡る問題から、リーダーの大いなる「誤解」について考えてみようと思う。

安心どころか不安を増幅した野田首相の発言

 「皆さんの生活は絶対に守りますが、命はちょっと……」

 今月8日に同原発再稼働に関して行われた野田首相の記者会見は、そう言っているようにしか、聞こえなかった。

 生活があってこそ命があるのか? いやいや、命があるからこそ生活があるのではないのか? 何だかよく分からない。

 しかもその2日後。都内で行われた講演会で、野田首相は次のように語ったそうだ。

 「精神論だけでやっていけるのかというと、やはり国民生活、経済への影響を考えて、万が一ブラックアウト(停電)が起これば、大変な悪影響が出る。1年前の(東京電力福島第1原子力発電所の)事故の生々しい記憶が残っている中で、国民は複雑な思いを持っていると思うが、(再稼働の)判断が迫られている時期だった。(世論が)二分している問題について、しっかりと責任を持って結論を出すというのが政治の役割だ。私の責任の下で判断をさせていただいた」

 う~む。「福島第1原発と同様の事故が起きるのでは」と案ずるのは、精神論なのか? そうではないだろう。

 原発を動かすことに対して多くの人がアレルギーを抱いているのは、自然の猛威に人間が太刀打ちできない恐ろしさを東日本大震災で思い知らされたから。仮に福島第1原発の事故が人災であったとしても、だ。

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「「生活は守るけど命は?」 大飯再稼働を決断した野田首相の“誤解”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長