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「まだタレントに依存した広告・マーケティングを続けるのですか?」

カンヌでみた世界最先端の潮流

2012年7月10日(火)

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 突然の名称変更でした。「カンヌ国際広告祭」から、「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」へ。

 内部事情もあるようですが、一番の理由はデジタルメディア・クリエイティブの隆盛でしょうね。いわゆる広告の力が減退して、ソーシャルマーケティングが増大してます。マーケティングの尺度の急激な変化が、あのカンヌまでを変えさせてしまったのですから、まさに広告の世界は激流の中にあります。

 それを反映するように、今年のカンヌライオン(グランプリ)は、過去を振り切るようにソーシャルが圧倒的な存在感を示しました。ソーシャルメディアとデジタルコンテンツが目立ったことについては、既に多くの記事が露出されていますので、違う観点で見てみましょう。

「心を動かすもの」への回帰

 私が一番感じたのは、単にデジタルを駆使したクリエイティブではなく、クリエイティブの原点とでも言うべき、「人の心を動かす」ものが中心だったこと。マーケティングが原点に戻っている感じです。

 つまり、“モノを売る”から、“心を動かす”への揺り戻し。マスメディアが個人を動かす構造から、個人がマスの動きをつくりだす方向へ、明確なディレクションが現れたのです。

 これこそ、理想的なソーシャルメディアとリアルの融合です。

 ある意味で、クリエイティブ・コンテスト的なカンヌの特徴を変えることにつながったと言えるでしょう。金融至上主義が破綻して、やっと、まともになったのでしょうか。

日本の広告、いまだにタレント広告ばかり

 そういうグローバルの激変を見て感じるのは、国内の広告のこと。いまだにCMの50%以上がタレントが登場するもの。話題になったCMの70%くらいがタレントを起用しているようです。卵が先か鶏が先かの議論になりますが、CMと言えばタレントものという先入観をつくったのは、間違いなく発信側ですから。しかも複数の豪華タレントを並べる競争にまで過熱しています。

 もちろん、タレント広告を否定しているわけではありません。アイディアを考えた上で、その案にもっともふさわしいのが特定のタレントなら意味があります。

 しかし現状は、タレントありきが多いのも事実。その上、ブランドの個性にあっていないタレントを人気があるというだけで起用するのは、なんとも不可解で仕方がありません。何のための広告でしょうか。これこそ、日本的広告のガラパゴスです。

 政治や経済がグローバルから大きく立ち後れ、日本社会そのものが不安定な時代。相手と同じ土俵に立ってこそ、日本独特の個性で勝負できるはず。ガラパゴスを強みにして戦うには、リングに上がらなければ、その良さも理解されません。

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「「まだタレントに依存した広告・マーケティングを続けるのですか?」」の著者

関橋 英作

関橋 英作(せきはし・えいさく)

マーケッター

外資系広告代理店JWTでコピーライターから副社長までを歴任。ハーゲンダッツ、キットカット、デビアス・ダイヤモンド、NOVA英会話学校など、数多くのブランドを担当、成功に導く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師