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君は放射線を見たか?福島での霧箱実験授業その7

あれから1年、正しく怖がる放射能17

2012年7月24日(火)

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 物理学者のけっこう多くの人、とくに実験物理学者の大半は、世の中で「データ」というものに出くわしたら、まずは「これはウソだろう」「どこが間違ってるかな?」と見るところから始めるものだと思う・・・。

 と、大学院で実験物理を学んだ個人としてそう感じていたのですが、全く同じことごく最近、長年尊敬する、とある実験物理学者の先生がおっしゃるのを聞いて、やっぱそうだよなぁ・・・と思ったのです。

「データ」は疑うためにある

 例えば物理学会の発表のような場を考えてみてください。新しい測定結果が出た、として次々に発表者が登壇します。いうまでもありませんが、全員「専門家」です。

 これに対して、その発表を聞く人も同じ部屋の中にいます。これもいうまでもなく「専門家」が大半の集団です。

 つまり、専門家の発表を専門家が聴く、というのが「学会」なるものの通常のあり方なわけですが、とりわけ実験系の学会発表で、こうした場で交わされる質疑応答の大半は、「そのデータは本当に正確なのか?」という、実験条件のコントロールや機材の状態確認など、なれない人には些細なことと思われるような突っ込みで占められているのが普通です。

 本当に、主張しているような条件が成立していたのか? データの統計処理は正確か?測定から過不足なく言える範囲の結論になっているか?などなど。

極論すればデータなどというのは、疑うためにある、くらいに思ってちょうどいい。個人的には理学部・理学系大学院と進んで学んだ最大のポイントは、他人の言うことは一切鵜呑みにするな、すべてきちんと条件をチェックせよ、そして納得できるものだけを信用し、そうでないもの、あやうげなものには、基本的に準拠するな、という教訓でした。

さらに徹底的な「学位審査」

 いま触れたのは通常の学会発表に対する質疑応答ですが、これがさらに徹底的に行われるのが「学位審査」です。学位と言ってピンと来ないようでしたら、博士号取得の審査会と思ってください。

 厳密に言えば一般の大学では「学士」「修士」そして「博士」という三つが「学位」と考えられることが多いわけですが、学卒や修士は、一通りの仕事が正確に出来ているか、という程度でも学位を出しますので、ここでは基本的に「博士号」の取得審査を念頭に考えてみます。

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