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東京人が気がつき始めた「緑のマーケティング」の威力

2012年8月22日(水)

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 日本中が灼熱地獄。特に東京は、暑さというよりヒートアイランド現象の実験場。ビルとクルマと室外機からの熱風。焼けるアスファルトに、過密な人口の大都会で、人間はどこまで耐えられるか、試されているような気がしてきます。日陰さえ逃げ場にならない。ナマあったかく濡れたレインコートにまとわりつかれているような毎日です。何と不快なことか。

 当然、都会人は冷房に逃げ込む。それでもまだ、暑い暑いの連発。一年中、コントロールされた快適さに慣れてしまった都会人は、便利さを手に入れた代わりに、生命力を失いかけています。さらには、エネルギー問題も避けては通れないのですから。

 さあ、どうしよう? 都会人。

都会で崩れた生命力を立て直しに

 多くの都会人は逃げ場として、海へ山へ田舎へ。避暑が目的のようですが、本能的には自然を求めている気がします。都会で崩れた生命力を立て直しに行くのです。

 無意識に求めているのは、緑。山々、木々、植物、草原。木漏れ日のさすシンとした森。植物が生い茂る草原。思わず。“生き返るう~”

 そうです。誰でも分かっている自然の力。それなのに、いつの頃からか都会は自然と一線を画すようになりました。都市黎明期は、自然を追い払うために城壁までつくって境界をつくったのです。

 しかし、緑のない生活は人間を狂わせる。それどころか、都会の気温上昇まで起こしてしまいました。当然、不快を追いやるために便利さを追求。それがまた仇になって、イタチごっこの繰り返し。

 豊かさの象徴である消費は、大型商業施設を次々に建設しました。莫大なコストをかけてまで。しかしコンクリートの塊は、でき上がったその時から劣化が始まる。初めのうちは目新しさで行列をつくっていた人々も一巡するとグッドバイ。次なる獲物へ向かい始める。仕方なく、また別のコンクリートを建てる。見捨てられた塊は、邪魔者でしかないジャンクになって放置されるのです。

 何とも、使い捨てるむなしい経済。消費するだけの経済で、持続する需要が掘り起こせるはずもありません。いつまで昔型のやり方に固執するのか、理解不能です。

ビル×森の組み合わせ

 そこに出現してきたのが、緑の塊。ビル×森。人工的なものと自然を融合させるという取り組みです。

 原宿のど真ん中に現れた「おもはらの森」。OMOHARAこと東急プラザ表参道原宿の屋上テラスです。パブリックスペースなので誰でも自由に森に逃げ込める。まさにアジールとしての本領発揮。また、屋上からの木漏れ日が館内にも降り注ぐ仕掛けになっているので、中にいても森を感じるつくりです。

 そこでは、たくさんの都会人が本を読んだり、仮眠したり、お話ししたり。ビルや電車内とは全く違った顔つきをしているのです。

 そういう光景を見て、ああ、これは都会に出現した新たな「鎮守の森」だな、と思いました。神社はないけれど人の心を鎮める森。もともと、森や樹そのものが信仰の対象となる神様でしたから、当然ですね。

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「東京人が気がつき始めた「緑のマーケティング」の威力」の著者

関橋 英作

関橋 英作(せきはし・えいさく)

マーケッター

外資系広告代理店JWTでコピーライターから副社長までを歴任。ハーゲンダッツ、キットカット、デビアス・ダイヤモンド、NOVA英会話学校など、数多くのブランドを担当、成功に導く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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