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「このままでは成長できない!」 若手の意欲を低下させる年功序列のジレンマ

経験を与え続けられない企業の「罪」と「損失」

2012年8月28日(火)

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 2週間もご無沙汰してしまいまして、失礼いたしました。引き続き本コラムの連載に精進いたしますので、今後もお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

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 さて、お休み中、いつもより少しばかり時間ができたので、フィールドインタビューに精を出していたのだが、その中で気になったことを今回は取り上げようと思う。

 テーマは、「年功序列」。終身雇用と同様、高度成長期の置き土産でもある年功序列は、既に崩壊している。今ではほとんどの会社で成果主義や早期退職制度を導入しているし、年齢が上というだけで昇進できるほど甘い時代は過去のものとなりつつある。

 年齢に関係なく若手にチャンスを与える企業は多いし、部下が上司になることも珍しくない。

 だが、完全に崩壊したか? というと、答えはノー。もちろん若い会社、従業員の平均年齢が比較的低い会社ではイエスかもしれない。だが、全体的に見れば、いわば移行期、だ。

経団連が定昇の見直しへ

 そんな状況に30代の社員たちは、
・なぜ、たいしたこともやっていないのに、たまたま先に入社したというだけで役職に就けるのか?
・なぜ、何もやっていない上司のために、自分たちがあくせく安い給料で働かなきゃならないのか?
・なぜ、上司に意見を言うだけで、「経験もないのに分かったようなことを言うな」などと言われなきゃならないのか?
 などと、不平不満を漏らす。

 「年功序列ほど、若い社員の力を搾取する制度はないのだから、さっさと完全になくすべきだ!」と、誰もが当たり前のように罵声を上げ、最近では経営陣までもが、「年功序列を完全に淘汰しよう」と動き出した。

 昨年末、日本経済団体連合会がいよいよ定期昇給制度自体の見直しを提言すると発表し、「長期雇用・年功序列のメリットなし、経団連認める」との見出しが、新聞紙面を飛び交った。

 報告書案は定昇の具体的な見直し案として、(1)仕事・役割に応じて等級を設け、賃金水準の上限と下限を決める(2)暫定措置を講じながら個々人を再格付けする(3)仕事・役割が変わらない限り、上限で昇給が止まる──という仕組みを提示。来春の労使交渉で「中長期的な課題として、見直しの議論を始めることも考えられる」とした。

 要するに、長く働いたからといって給料が上がることもなければ、長く勤めているベテランの社員だろうと、新人の社員だろうと、同じ仕事内容なら、給料は同じにするという方針を、経団連が打ち出したのだ。

 若手にもトップからも嫌われる年功序列って、何なんだ? ホントに年功序列は、若手の成長の妨げになるのだろうか? 長く勤めることは、企業にとって何のメリットもないのだろうか?

 「年功序列=悪」と、当たり前のようにされているが、ホントにそうなのか? ということを考えてみようと思った次第だ。

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「「このままでは成長できない!」 若手の意欲を低下させる年功序列のジレンマ」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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