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ビッグデータに飛びつく前に理解しておきたいデータ分析手法

ビッグデータとデータマイニング

  • 吉田 耕作

バックナンバー

2012年9月13日(木)

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 最近、ビッグデータが注目をあつめている。大規模記憶装置としてのデータウエアハウスとコンピューターの計算能力の急速な発達に伴って、今まではほとんど不可能に近かった、大量のデータを用い大量の計算を瞬時に成し遂げることが可能になり、経営戦略そのものに多大な影響を与えるようになった。

 自社に蓄えられた膨大な顧客のデータをなんとか新たな購買力に結びつけるアイディアを出せと、部下に檄を飛ばしたり、ビッグデータを標榜するコンサルティング会社に相談を持ちかけたりしている経営者も多いのではないかと思う。今回は、そういった経営者の方々や、ビッグデータに何らかのかかわりを持つ方に、ビッグデータに飛びつく前に、これだけは念頭に入れておいて頂きたい2、3の重要事項を述べてみたい。

ビッグデータの発展

 データマイニングとは、簡単に言うと、金鉱で大量の土砂を掘り出して、その中から極めて少量の金塊を掘り当てる作業にたとえられるように、大量のデータから、潜在的な、ごく少量だが、決定的に重要なパターンや規則性や法則性を抽出する方法をいう。ビッグデータの活用は、まず、マーケテイングの分野で起き始めたようだ。

 よく引用される例では、1990年代の中頃、大手のスーパーマーケットチェーンで大量の販売データから、赤ちゃんの紙おむつを買うお客はビールを買う確率が高いという結果が出て、おむつの近くにビールを配置することによって両方の売り上げを挙げたという話である。このストーリーの真偽の程は諸説があり、正確にはわからないようであるが、データマイニングを端的に表した例として、色々な所で語られている。これが通説ではデータマイニングの始まりと言われている。

 製造業の世界で言うと、ジャスト・イン・タイムから始まったトヨタの生産革新が進み、究極にはflexible manufacturing(柔軟な製造)を達成し、例えば、自動車では小型車や大型車やトラック等の異なる製品群を同じ製造ラインで流すことができるようになった。それをさらに一歩進めて、個人個人の顧客の要求に応じた、ほとんど注文生産といえるような、いわゆる「1個流し」が可能になってきた。その昔、同じ型の車を大量に作っていたフォードでは「何色の車でも良い、それが黒色であるかぎりは」という有名な言葉があるが、これは全く同じような車を大量に作ることしかできなかった自動車産業を表している。その時代から見ると、隔世の感がある。

 製造業の技術面での画期的な進化は、大量の情報を得えたり分析する能力の発達を伴って、ビジネスすべての分野における革新的な進化を誘発した。今まで、同一の商品をすべての顧客に販売していたのが、顧客をその特性により、層別化し、特定の分野の顧客に焦点を合わせて販売ができるようになった。それが、ビッグデータの情報解析によって、さらに細分化され、個々の顧客の特性に対応した極めてきめ細かいマーケテイングが可能になってきた。

 それを端的に表しているのが、前述のおむつとビールのエピソードである。

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