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「若手の隣でベテランが掃除?」 人を惑わすプライドの“正体”

「自尊心」と誤解していてはその本当の意味は分からない

2012年10月30日(火)

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 時間が過ぎるのが、とにかく早い。いやいや、何も「もう10月も終わりか~」なんて1年の振り返りを書こうってわけではありませぬ(まだ、あと2カ月あるし……)。

 そうではなく、ふと気がつくと、「あと2年でリタイアだね」なんて笑っていた人たちが、その年にとっくになっていたのである。

 しかも、「リタイアしたら、こんなことをやってみたいんだよね~」なんて言葉とは裏腹に再雇用の道を選んでいることも多くなった。

 ところが、当の本人からは連絡が来ない。定年前までは結構な頻度で連絡をくださり、数カ月前に会った時には、「7月にリタイアだから、みんなへのお礼も含めて飲み会をやろう!」なんて明るく語っていたにもかかわらず、だ。

 新しい雇用先で忙しくなった?

 そうかもしれない。いくつになっても新しい環境はストレスフル。忙しさと相まって、急に音沙汰がなくなることだってあるだろう。

 だから実際にそうであればそれはそれでちっとも構わない。だが、先日共通の知人と仕事でお会いした時に思わぬ話を聞き、複雑な気持ちになってしまったのだ。

彼の事情を知る人が語った意外な憶測

 「多分、それって単純に連絡したくないんだよ。再雇用先があまり知られていない小さな清掃会社だからね。一応、そこの取締役で再雇用されたんだけど、あまり言いたくないんじゃないかな」

 こんなふうに彼の事情を知る人が語ったのだった。

 「でも、そんなの関係なくない? 会社が小さかろうが、清掃会社だろうが別にいいでしょ?」と、その憶測に納得いかずに反論すると、その男性はこう切り返した。

 「いやぁ~、それはどうだろう。うちの会社でも再雇用された元上司が、業務委託先の配送会社に再雇用されたんだけど、会社ですれ違っても気づかないふりとかすることあるからね。特にAさん(再雇用になった冒頭の知人)は、誰もが知っている大企業の部長だったから、プライドが許さないんじゃないのかなぁ~」

 う~む。確かに、大企業に勤めていた人ほど、あるいは、ちょっとばかりかっこいい職業に就いていた人ほど、周りの視線を過剰に気にするなんてことはあるかもしれない。大企業から中小企業に移っただけで、自分までもが大から小に成り下がったように見られたくないから言いたくない。

 でも、勤めている企業が大きかろうが小さかろうが、どんな職種であろうとも、その方がその方であることには何の変わりもないわけで。

 それを「プライドが許さない」だなんて。たとえ憶測であろうとも、言われたこちらが悲しくなった。〇〇会社の部長さんだったから、親しくさせていただいていたわけじゃないのになぁ……。

コメント113件コメント/レビュー

人目はどうでもいい気がします。むしろストレスフルなのは、自分より無能な上司に指示されるような環境ではないでしょうか?仕事そのものは、掃除であろうが、なんだろうが、あまり拘りはないでしょう。しかし、自分より「若い」というだけで、無能な上司に指図されるのはストレスが溜まります。若い人が、自分より「年上」というだけで無能な上司にストレスを覚えるのと同じです。若いときには、それでも「いつかあの上司を越えてやる」というモチベーションも生まれるでしょうが、定年後となるとそうもいきません。ある程度自分の裁量権を得て仕事をしていた人は、どんな仕事についたとしても、裁量権が狭められるのは苦痛だと思います。もちろん経験の浅い間は、勉強だと思って耐えられるでしょう。しかし慣れてきたときには、自分の自由裁量や工夫の余地が欲しくなります。一般にブルーカラー系の仕事は、ホワイトカラー系にくらべて、自分の裁量でできる範囲が限定されます。それはやはり想像するに苦痛だと思いますね。プライドというのと少し違うと思います。(2012/11/06)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「若手の隣でベテランが掃除?」 人を惑わすプライドの“正体”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

人目はどうでもいい気がします。むしろストレスフルなのは、自分より無能な上司に指示されるような環境ではないでしょうか?仕事そのものは、掃除であろうが、なんだろうが、あまり拘りはないでしょう。しかし、自分より「若い」というだけで、無能な上司に指図されるのはストレスが溜まります。若い人が、自分より「年上」というだけで無能な上司にストレスを覚えるのと同じです。若いときには、それでも「いつかあの上司を越えてやる」というモチベーションも生まれるでしょうが、定年後となるとそうもいきません。ある程度自分の裁量権を得て仕事をしていた人は、どんな仕事についたとしても、裁量権が狭められるのは苦痛だと思います。もちろん経験の浅い間は、勉強だと思って耐えられるでしょう。しかし慣れてきたときには、自分の自由裁量や工夫の余地が欲しくなります。一般にブルーカラー系の仕事は、ホワイトカラー系にくらべて、自分の裁量でできる範囲が限定されます。それはやはり想像するに苦痛だと思いますね。プライドというのと少し違うと思います。(2012/11/06)

清掃業だろうがなんだろうが、人に使われるのがいやなら自分で起業すればいいじゃない。60歳を過ぎて、いまだに会社に使われる側に回ろうしたい仕事をやらせてもらえると考えるのはいかがなもの?自分で起業してやれば70でも80でも現役でやりたいことをやれますよねぇ。30や40のガキじゃないんだから、60にもなってまだ独り立ちできないわけですかね、こういう人たちは。(2012/11/05)

失礼します。「どんなにささいな仕事でも、その仕事をあたかも偉大で崇高な仕事であるがごとく成し遂げることこそが、本物のプライドなんじゃないだろうか。」という結論は素晴らしいですね。是非私もその一言を大切に仕事に励みたいと思います。今、眼の前にある仕事に打ち込むことは大切ですが、ベテランのお方が培った専門性を一切発揮することなく、別の仕事をするということは好ましいことなのでしょうか? なお本人が強く希望しているということであれば、別です。本文ではプライド=言い訳の材料というように書かれていますが、ご自身の培った経験を活かすために、適した職場が見つかるまでは仕事をしないということや仕事をしながら別の仕事を探すということもプライドでしょう。年配のお方が寒い外で、道やデパートの警備員をされているのをいつも拝見し、勝手ながら、心苦しく思います。彼らの指示を必要とする人はほとんどおらず、辛い状況で棒を振るという作業をし続けているからです。目の前の仕事であれば、常に前向きに取り組むというのは、学生や新入社員に対しては良いアドバイスですが、人生の大先輩に対しては、時として良くない場合があると思います。(2012/11/04)

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三品 和広 神戸大学教授