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「サンディ」被害で改めて感じたシナリオの効用

対岸の火事ととらえず、教訓を学び取れ

2012年11月12日(月)

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 「予想もしなかったニューヨークへのハリケーン来襲で、被害が拡大。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の閉鎖、取引中止、という事態を受けて、政府高官からは『浸水被害の可能性が低い場所への取引所移転も考えねばならない。ニュージャージー(NJ)に移る場合は、NYSEではなくNJSEになってしまうが』という声も」──。

 おっと、早合点することなかれ。これは、先日ニューヨークを実際に襲ったハリケーン「サンディ」の話ではない。2008年に公表された米National Intelligence Council(NIC、国家情報会議)による2025年シナリオ("Global Trends 2025: A Transformed World")の中の第2シナリオに出てくるものだ。

 NICは、CIA(米中央情報局)やFBI(米連邦捜査局)、あるいは国防総省、空軍、陸軍などの情報部門から構成される会議で、大統領やNational Security Council(NSC、国家安全保障会議)などのために、主として、長期的な戦略分析を行う。

 以前に当コラムの記事(歴史を形作るうえでの、リーダーの重要性)でもご紹介したが、長期的なグローバルシナリオを何年かに一度作成し、そのうち一部はネットでも公表されていて、2025年シナリオもその1つだ。

 シナリオ自体もさることながら、世界の政治・軍事・経済の流れを決定づける、重要な要素についての分析が示されていて、グローバルビジネスに携わる企業にとっても必読の文献の1つである。

サンディによる被害に覚えた既視感

 さて、NICの作るシナリオは、将来を正確に予測すること自体が目的ではない。「発生確率は低くとも、いったん起こると米国に重大なインパクトをもたらす」シナリオを複数作り、大統領とそのスタッフが、そういったシナリオの発生を防ぎ、かつ備える手立てを打てるようにする、ということが目的だ。

 従って、やや極端なシナリオが示されることになるのだが、今回のサンディによる東海岸の被害を見ると、現実の方が「発生確率の低いシナリオ」に追いついてしまったようで、驚かされる。

 「温暖化ガスの影響から、気候変動が進行。2020年秋に、ニューヨークを大型ハリケーンが襲い、マンハッタンに甚大な影響があった」という内容のシナリオを読んでいた身としては、今回のサンディに関わる被害発生は、既視感すら感じさせるものだった。

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「「サンディ」被害で改めて感じたシナリオの効用」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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