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災害に直面する日本が生み出した「仮の住まい」とは?

世界遺産・下鴨神社で『方丈記』から考える(1)

2012年12月13日(木)

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今年は鴨長明が『方丈記』を執筆してから800年。下鴨神社の境内摂社である河合神社の神官の子として生まれた鴨長明は、その晩年、約3メートル四方の庵「方丈」で暮らしていました。その方丈の現代版を建築家の隈研吾氏が、世界遺産である下鴨神社の敷地内に建てたのです。その現代版・方丈を前に、隈研吾氏と養老孟司氏がトークショーを行いました。同じ中学・高校の先輩・後輩であるお二人による対談シリーズ、京都出張バージョンです!

:今日は僕のデザインした現代版「方丈」の前で、養老先生と『方丈記』のお話と、その時代の背景についてのお話ができたらいいなと思っております。

 この「方丈」は今日、下鴨神社の「みたらし池」のほとりにできあがったばかりなんです。

 世界遺産に登録されている京都の下鴨神社は、言うまでもなく鴨長明ゆかりの、由緒ある神社です。神社の敷地内には、長明が住まいにしたという「方丈」も再現されています。2012年は『方丈記』が完成して800年の節目でした。それを記念して、じゃあ僕が現代版の「方丈」を作ったらどうなるか、というのが今回の試みです。

養老:隈さんの「方丈」の縁側にあたるのかな、ちょっと変わった縁に腰掛けてお話をさせていただいていますけどね。

「方丈」の住み心地は?

:簡単にご説明させていただきますと、僕が作った方丈は、ETFEという特別な透明の膜を木の棒で挟んで、磁石で固定したものなんです。

養老:ETFTって、プラスチックですか。

:プラスチックの一種です。

養老:これは、かなり丈夫なの?

:特別に丈夫なプラスチックで、ヨーロッパの新しい駅舎では、天井などに使われています。ETFTをダブルで使って、間に空気層をはさむと、ガラスよりも熱性能がいいんです。

養老:木の棒というのは?

:この木の棒は、材料として北山杉を提供していただきまして、わずか3センチ×2センチの断面なんです。普通、建築で使う木の柱はもっと太いでしょう。それに比べるとマッチ棒に近いぐらいのサイズですね。

養老:へえ。

:木の棒は長さも短いのですが、磁石で取り付けることで、ETFTと一体化して強くなる。作る前は、材料を巻物みたいにして運んで、それをぱたぱたぱたっと広げて磁石で取り付ける。

養老:本当に仮の住まいですね。

:仮の住まいを僕なりに解釈したというのがこれです。現代だとそれを「仮設」と言ったりして、ちょっとみじめな言葉にしてしまっているのですが、実は最先端の技術があるからできる仮設なんです。

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「災害に直面する日本が生み出した「仮の住まい」とは?」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長