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「現状を打破したい!」 東北の被災者たちにもらった1歩踏み出す勇気

何気ない日常からわいてくる生きる力

2012年12月25日(火)

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 また気がつけば年末。今年最後のコラムとなった。

 毎年のことではあるけれど、早い。早すぎる。「夏が来た!」と思った途端に、「年賀状書かなきゃ」と慌てふためく事態を繰り返している。結局、今年も年初にいただいた年賀状の整理をしないまま、新たな年賀状を書く羽目になってしまった。なんてことだ。

 今年ほど、「不安」という言葉を耳にした年はなかった。地域によっても、年齢によっても、職種によっても、はたまた個人によっても、温度差もあれば不安の度合いも違ったけれど、みんなが、誰もが、不安になった1年だったのではないだろうか。

 不安の時代――。そんな言葉が悲しいまでにしっくりきてしまった年だったと思う。

 これは昨年、すなわち2011年の最後に公開したコラムの冒頭に、私が書いたものである。今からちょうど1年前。日本中に鬱積していたのは、「不安」だった。

自分なりの光を見いだした人が増えた

 そして、今。1年前にうごめいていた不安が解消されたわけではないけれど、「少しだけ前に進もう」と自分なりの光を見いだした人たちが増えたように思う。

 「変わろう」──。そう決めて、歩き出した人。
 「変えよう」──。そう考えて、動き出した人。
 「変えなきゃ」──。そういう思いが募り、動こうと模索している人。

 そんなことを研究の一環として行っているフィールドインタビューや取材の際に、感じることが増えたのである。

 「このまま周りのせいばかりにしていても仕方がない」──。

 恐らくそんな思いが、多くの人たちの背中を押したに違いない。

 厳しい状況が改善されたわけではないし、良い時代が到来する予感もないけれど、自分の人生を少しでも有意義なものにするために1歩を踏み出す勇気を持とう。

 とにもかくにも、現状を「打破したい」。そんな心の変化が、ミドル世代を中心に広がった。そう強く感じることの多い1年だった。

 「部下の萎えた気持ちを打破したい」
 「今までの仕事のやり方を打破したい」
 「不況を打破したい」
 「前年割れを打破したい」
 「自分がやりたいことをやるために現実を打破したい」

 私自身、特別なことがあったわけではないけれど、「自分自身を打破したい」と感じることの多い1年でもあった。

 恐らく日本維新の会の会長代行(大阪維新の会代表)である橋下徹・大阪市長に人気が集まった背景にも、橋下さん自身が43歳で、地方政治があまりに国(政府)に牛耳られている現実を打破しようと、「維新の会」を立ち上げたことに共感した。そんなこともあったんじゃないかと思ったりもする。

 そこで今回は、「打破」ということについて、考えてみようと思う。

コメント4件コメント/レビュー

benefit finding の和訳は 「取り柄探し」です。最近の横文字の氾濫は、和訳の当事者たるべき学識者の日本語力の低下が原因なのではないでしょうか?因みに私は通訳・翻訳で給料をもらっている者です。(2012/12/26)

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「「現状を打破したい!」 東北の被災者たちにもらった1歩踏み出す勇気」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

benefit finding の和訳は 「取り柄探し」です。最近の横文字の氾濫は、和訳の当事者たるべき学識者の日本語力の低下が原因なのではないでしょうか?因みに私は通訳・翻訳で給料をもらっている者です。(2012/12/26)

「そっか、これでいいんだ」が沁みました。自分は1月から環境が変わる身の上なので、どうやって良いものか、迷いが沢山あります。河合先生のコラムは突っ込み所満載かもしれないけど、それだけ読者を考えさせる、良いきっかけになっているといつも思ってます。今年はありがとうございました。年末に良いアドバイスを頂いたような気がしてなりません。そして来年もどんどん突っ込み所のあるコラムをお願いします。拝(2012/12/25)

年末年始は自分を俯瞰してみることができる絶好のチャンス。まさにその通り。今年も色々あった。詐欺にあって、全てを失ったのが、2年前。余程死のうかと思ったが、救いの手を差し伸べてくれる人もいて、踏みとどまることができた。去年、今年と、まだ立ち直ることはできないが、それでも生きていこうと思う。日々の仕事、土日の勉強会、日経オンラインの記事(私の場合は、河合さんと小田嶋さん)、などなどに少しずつ生きがいを見出しつつ、うん、年末年始、じっくりと自分を俯瞰してみたいと思う。(2012/12/25)

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