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「女は景気の道具?」 管理職の数値目標に透けるブラックな“狙い”

誰もTime machoな働き方を理想としていない

2013年1月15日(火)

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 2013年は、本格的な『女性力』の時代なのだそうだ。

 自民党は先の衆院選の公約で、「社会のあらゆる分野で2020年までに、指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする目標を確実に達成する」とし、それを実現するための取り組み第1弾として、今月に召集される通常国会で、「国等により男女共同参画事業者からの物品調達の特例に関する法案(通称・ダイバーシティ促進購入法案)」を提出すると明言している。

 だが、その法案の中身、それに対する安倍晋三総理の思惑、さらには先日、新聞やネットなどで“女のバトル”などと揶揄され話題となった、女性管理職の数値目標に対する野田聖子総務会長と高市早苗政調会長のやり取りを聞いていると、いったい何を見据えた「30%」なのかが、ちっとも分からない。

 30%という数値目標は、“女性のため”の数値なのか、はたまた“経済のため”の戦略なのか?

 そこで今回は「数値目標のゴール」について考えてみようと思う。

“女のバトル”と揶揄された2人のやり取り

 ご存じない方もいるかもしれないので、話題となったフジテレビの報道番組に出演していた高市政調会長と野田総務会長のやり取りから紹介しよう。

 番組ではこれからの具体的な政策や公約の実行について、あれこれ説明やら議論がされていたのだが、政府与党の政調会長である高市さんが、自民党が掲げた件の数値目標に疑問を呈したことからちょっとした議論が巻き起こった。

 「女性に下駄を履かせて結果平等を作り、法的拘束力を持たせ数値目標を実行するのはあくまでの過渡期的な施策であるべき。社会で活躍する女性の絶対数を増やせば、自然と管理職も増える。法的拘束力を持たせれば、女性の絶対数が少ないので人事に無理が出る。米国では黒人や女性を優遇した政策に対して逆差別だという議論も出た。慎重にしなければならない」

 高市さんがこう数値目標に懸念を示したのに対し、数値目標推進派の野田さんが次のように強く反発したのだ。

 「強制的に枠を作らないと女性が活躍する場所が生まれてこない。数値目標を持たないと、いつまでも有能な女性を生かしきれない社会が続く。韓国では女性に下駄を履かせる形で女性議員を増やした結果、女性大統領が誕生できたと私は推察している。まずは数を確保すること。社会の中枢で働く人たちが女性であり、職場で結婚、妊娠、出産、育児が当然のものになれば、あえて無理をしなくとも社会で女性が活躍できるように移行していくのではないか」

 まぁ、かなり意地悪な見方をすれば、自民党の政務三役が発表された時から何となくお2人には「仲悪そ~」って雰囲気はあったし、夫婦別姓問題の時にも、高市さんが「反対」、野田さんが「賛成」で対立したこともあった。

 いやいやそれ以上に、女同士の議論は男性陣にとって格好のネタ。「おいおい女同士はやっぱりすごいぞ!」と言わんばかりに、お2人の議論を翌日メディアは、“バトル”なんてレッテルを張って報道したのである。

コメント54件コメント/レビュー

とても共感しました。女性が働きやすい企業No.1にも選ばれる企業で管理職をしている女性です。安倍内閣から女性管理職比率の話が出たのを見て、経済成長以外の幸せがまだ見出せていない国なのだととてもがっかりしました。30年前なら画期的だったのかもしれませんが。労働力人口を案じて、また成長の糸口として、専業主婦政策から女性を労働力として活用しようという政策への転換というだけでは、幸せな女性は生まれないと感じています。職場には、パートナーが仕事を持つ持たないにかかわらず家事育児の主責任を押し付けて、能力は低いものの勤怠だけは立派な男性社員より、能力が高くても妊娠・出産・育児を担う女性の方が不当に低く処遇され、かつ男性と同じ勤務条件を強いられているという現実があります。自宅勤務は便利なときもありますが、結局はどんな事情があろうとも、フリーハンドの男性と同じ仕事をしなければリストラにあうため、連日睡眠時間3-4時間で時に自身の体を壊しながら、自宅で仕事をしている女性が沢山います。深夜残業と慢性的な睡眠不足から、授乳を諦めたと涙ながらに同僚に打ち明けられたこともあります。今後、介護時代も到来します。仕事第一・画一的な勤務スタイルではなく、年老いた両親や守るべき子供など、家族とともに最低限の暮らしができて、その上で柔軟に仕事ができる仕組みが必要で、それは男女とも等しく担う義務と権利があるべきだと考えます。いたずらに経済成長を目指すより、世界的な経済大国の地位を失いたくないというつまらないプライドより、子供をもつ喜びを感じられる社会、自殺を考えずに寿命を全うできる生きている幸せを感じられる社会、そういう社会を目指してほしいと思います。(2013/01/22)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「女は景気の道具?」 管理職の数値目標に透けるブラックな“狙い”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

とても共感しました。女性が働きやすい企業No.1にも選ばれる企業で管理職をしている女性です。安倍内閣から女性管理職比率の話が出たのを見て、経済成長以外の幸せがまだ見出せていない国なのだととてもがっかりしました。30年前なら画期的だったのかもしれませんが。労働力人口を案じて、また成長の糸口として、専業主婦政策から女性を労働力として活用しようという政策への転換というだけでは、幸せな女性は生まれないと感じています。職場には、パートナーが仕事を持つ持たないにかかわらず家事育児の主責任を押し付けて、能力は低いものの勤怠だけは立派な男性社員より、能力が高くても妊娠・出産・育児を担う女性の方が不当に低く処遇され、かつ男性と同じ勤務条件を強いられているという現実があります。自宅勤務は便利なときもありますが、結局はどんな事情があろうとも、フリーハンドの男性と同じ仕事をしなければリストラにあうため、連日睡眠時間3-4時間で時に自身の体を壊しながら、自宅で仕事をしている女性が沢山います。深夜残業と慢性的な睡眠不足から、授乳を諦めたと涙ながらに同僚に打ち明けられたこともあります。今後、介護時代も到来します。仕事第一・画一的な勤務スタイルではなく、年老いた両親や守るべき子供など、家族とともに最低限の暮らしができて、その上で柔軟に仕事ができる仕組みが必要で、それは男女とも等しく担う義務と権利があるべきだと考えます。いたずらに経済成長を目指すより、世界的な経済大国の地位を失いたくないというつまらないプライドより、子供をもつ喜びを感じられる社会、自殺を考えずに寿命を全うできる生きている幸せを感じられる社会、そういう社会を目指してほしいと思います。(2013/01/22)

記事に共感。政策が社会を変化させることもある。「現実的」一理あるかに見える高市氏の論(夫婦別姓問題を含め)は男性中心社会の論理であり、現実問題として出産、育児、介護をを担わざるを得ない女性が多い状況と現況での「経済的合理性」を鑑みても、個人的には全ての人により多くの「選択の自由」を保証する方向性を願う。多くの人が「少子」化を選択せざるを得ない状況の根幹がどこにあるのか、ひいては将来の国力の問題とも密接に関わっていると考える。(2013/01/20)

共感します。ただ、現在の諸問題の多くは時代の変化と価値観の変化がかみ合わないことが根底にあるのではないかと思っています。もう専業主婦がよいとかいう時代ではないでしょう。全体の幸福のためには新しい仕組みと価値観が必要です。特に現代は、多様化を謳う割に価値観はどんどん画一化しているように見えます。人は1人1人違うのが前提で、それを踏まえて一体にしなきゃ社会にならない。その意味では、今回の政府の取組みは完全に旧来の価値観から発しており、結局うまくいかないのではと思います。(2013/01/19)

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