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貿易の共通ルールは国益に多大な恩恵をもたらす

日本は国際貿易の舞台で果たすべき役割に目覚めよ

2013年1月30日(水)

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 戦後長らくの間、日本はアジア地域における(インフラなど)公共財の提供や開発援助に、重要かつ積極的な役割を果たしてきた。それだけではなく、アジア域内におけるオープンで強い市場を維持するうえでも力を尽くしてきた。

 たとえば、アジア開発銀行の創設をリードしたり、オーストラリアと手を組んでアジア太平洋経済協力会議(APEC)設置に働いたりしたことなどが良い例だ。

 ところがここ10年余り、日本の経済外交は停滞し、地域の安定や繁栄の実現に向けた活動に対して日本はほとんど貢献していない。地域や世界の国際機関が過渡期にあり、大変動の圧力さらされているにもかかわらず、である。

「金持ちクラブ」の支配はもう終わった

 G20は世界経済の中で「経済の運営委員会」のような役割を果たす極めて重要な存在であり、日本も加盟している。ただ日本は、G7やG8で唯一のアジア代表であった頃の日本の活力を取り戻そうと躍起になってはいるものの、G20の舞台においては積極性に欠ける。グローバル経済を、経済先進諸国による「金持ちクラブ」が簡単に支配できた時代は終わりを告げたのにもかかわらず、である。

 とりわけG20における日本の特徴は、優柔不断な経済外交だ。長期におよぶ経済低迷によって内向き傾向が強くなり、2011年の東日本大震災によってそれがさらに悪化した。

 政治にリーダーシップが欠如して農業部門の自由化を進められないこと自体が、範囲が狭くて比較的重要度の低い貿易協定交渉よりもっと先にある、もっと有意義な対外経済政策に日本が取り組むうえでの障壁となっている。

 ここで言う「範囲の狭い協定」とは、発展途上国との間で合意してきた経済連携協定(EPAs)のことを指す。国内の農業部門を引き続き保護するために市場の自由化を避けつつ、日本からの対外投資先をきちんと確保するための協定である。

 日本は現在、オーストラリアと韓国のそれぞれと自由貿易協定(FTAs)の協議中だ。また、中国―日本―韓国3カ国間のFTAも検討中であるほか、欧州連合(EU)とのFTAも実現の時が迫っている。

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「貿易の共通ルールは国益に多大な恩恵をもたらす」の著者

A 士郎

A 士郎(あーむすとろんぐ・しろう)

豪州国立大学経済政府研究所研究員

オーストラリア国立大学(ANU)クロフォード経済政府研究所研究員。2004年オーストラリア国立大学経済学部卒業。。2009年、日中関係の政治経済学で同大学経済学部からPh.D.を取得。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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