• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「体罰も“愛のムチ”なら許される!」 そう考える人がはびこる恐怖

「強い言葉による指導」の前にあるべき「対話」

2013年2月5日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今回は「心理的抑圧と愛のムチ」について、考えてみようと思う。

 「死ね!」「学校に来るな!」と生徒から暴言を受けていた教師が自殺し、「2軍でもいいんやな?」と監督から言われた生徒は、翌日命を絶った。

 そして今度は、「『五輪に行けなくなる』『切り捨てられる』と、みんな泣き寝入りしていた」と過剰な暴力と暴言に耐えていたとして、女子柔道の選手たちが告発をしていたことが明らかになり、柔道女子代表の園田隆二監督が辞任した。

 いじめ、体罰、パワーハラスメント……。耳をふさぎたくなるような事件の数々。そして、それを“隠蔽”したと受け取られても仕方のない対応を取った、お偉い方たちが君臨する数々の組織。

 いろいろなところで、様々な人たちが「体罰」について意見を言っているので、私が今さら書くことはないと思っていた。でも、やっぱり書くことにしました。

新聞の記事で感じた恐怖

 理由は、朝日新聞の記事で報じられた内容。これを見た途端、一抹の怖さを感じた。

 「これじゃ、教育やスポーツ現場の体罰がなくならないばかりか、会社のパワハラもなくなるわけがない」――。残念だけれども、そう感じてしまったのだ。

 以下は、その朝日新聞の記事(1月30日付け朝刊)の抜粋である。

体罰もいじめに異論―自民防止法案、党内や教師ら

 自民党がまとめた「いじめ防止対策基本法案」の原案をめぐり、党内や学校現場から異論が噴出。「いじめの定義」に教師の体罰も含めることに「待った」がかかった。

 党文部科学部会で示された原案では、いじめを「一定の人的関係にある者が行う心理的または物理的な攻撃で(被害児童が)心身の苦痛を感じているもの」と定義し、体罰も法案の対象と解釈できるようにした。

 これに対し、元高校教諭で自民党の義家弘介文科政務官は部会の席上、「児童間のトラブル(によるいじめ)と教師と生徒の関係(で起きる体罰)は次元が違う」と指摘。部会終了後には、記者団に「部活の試合中に熱くなり、『いい加減にしろ』などと乱暴な発言をすることは当然ある。これもダメなら、どう指導すればいいのか」と異論を唱えた。

(中略)

 定義では、強い言葉による指導も「いじめ」とされる可能性があり、教員の間にも波紋が広がっている。

 神奈川県立高のサッカー部顧問(39)は「生徒にはっぱをかけようと『バカヤロウ』『お前なんか、やめちまえ』などと言う。これ、いじめですかね」。千葉県立高のバスケットボール部顧問(44)は「言葉のとらえ方や練習の強度の感じ方は人それぞれ。どこまでが許されるのか」と戸惑う。

(中略)

 東京学芸大の小林正幸教授(教育臨床心理学)は「同じ立場にある子ども同士で生じるのがいじめ。教員の体罰は、もともと強い立場にある者が教育的な目的をはき違えて行う行為で、むしろ虐待に近い」と指摘。「児童虐待防止法の中で対処する方がいい」と話している。

コメント93

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

一覧

「「体罰も“愛のムチ”なら許される!」 そう考える人がはびこる恐怖」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の社会に足りないのは起業家精神です。

デイビッド・ルーベンシュタイン 米カーライル・グループ共同創業者兼共同最高経営責任者