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「経済成長や多様な働き方は幸福につながる?!」 背景に隠された黒い“本音”

無理やり消費させる世の中から、おカネを出したいと思う世の中へ

2013年2月12日(火)

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 今回は、「成長と私たちの幸せ」について考えてみようと思う。

 「私の部下は半数以上が非正規です。はっきり言って、彼らが今の政策で幸せになれるとは到底思えない。実は私の娘も非正規で働いているんですけど、何かかわいそうで。部下や娘を見ていると、経済成長だとか多様な働き方って考え方は、実に無責任で弱い者イジメに近いものを感じてしまうんです」

 安倍晋三政権になってからというもの、毎日のように“景気のいい”ニュースが報じられている。

 トヨタ自動車は、5年ぶりに単独営業黒字となり、ネット証券大手のカブドットコム証券では、今年1月の新規口座開設数が昨年12月の2倍近くに急増し、今年に入ってから全営業日で「大入り袋」が支給されている。1日の売り上げが予算の1.5倍を超えると、500円の「大入り袋」が全社員に支給されるという仕組みだそうだ。

 さらには、大手コンビニエンスストアチェーンのローソンでは、子育て世代の社員などを対象に、会社の業績に関係なくボーナスを増やし、年収を平均3%引き上げる新たな賃金制度を導入することになった。

大手メーカーの部長が漏らした本音

 うらやましい――。そんな感想を持った人たちは多いことだろう。

 だが、その一方で、「うちの会社では無理だろうなぁ」と半ばあきらめ顔の人や、「どうせ恩恵を受けるのは、金持ちだけでしょ」と不満を募らせる人、あるいは「非正規社員の問題をもっと取り上げてくれよ」といら立ちを感じる人たちがいる。

 実際、私も年明けから、いくつかの企業の会合に参加させていただいているのだが、経営者が集まる会合ではここ数年にない明るい雰囲気があったものの、中間管理職主体の会合では微妙な空気が流れていた。

 冒頭の言葉も、大手メーカーに勤務する部長職の男性が、ふとこぼしたものである。

 「非正規社員は今後もっと増えていくでしょうね。一度削った人件費を増やすなんてことを会社はしませんよ。特に上の世代は、若い人たちの雇用を増やさなきゃとか、非正規を正社員にした方がいいとか、個人的に話している時にはもっともそうなことを言う。ところが自分たちがもらえるおカネが1円でも減るとなると、猛烈に反対するんです」

 「しかも、これは正社員のモラルの問題なんでしょうけど、年配の正社員たちの中には、給料の安い非正規社員の前で、平気で自分の持つ別荘の話なんかをする輩がいるんです。悪気はないのかもしれないけどね。でも、お恥ずかしい話、私自身、彼らの苦労がホントにわかるようになったのは、娘が非正規雇用になってからなんです」

 「娘は大学卒業後、正社員になれずに契約社員になりました。で、一昨年出産とともに辞めました。契約の身分で、産休を取ることができなかった。ただ、当時の上司が理解ある方で、再び働きたいと相談したら、再契約できるように動いてくれた。ところが、今度は保育園で子供を預かってもらえない」

 「契約前なので求職中ということになると、『だったらまだ育児はできますね』と言われ、後回しにされるんです。いわゆる待機児童ってやつです。家が近ければ家内が見てあげることもできるんですが、離れているのでそういうわけにもいかない」

コメント59件コメント/レビュー

読んでいて、なぜかQCを思い出しました。…筆者に必要なのは文章の品質改善だな、と。猛省を欲します。(2013/02/26)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「経済成長や多様な働き方は幸福につながる?!」 背景に隠された黒い“本音”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

読んでいて、なぜかQCを思い出しました。…筆者に必要なのは文章の品質改善だな、と。猛省を欲します。(2013/02/26)

ローソン本社正社員の給与増額分はオーナーさんやバイトくんの血と汗と涙です。別にローソンのレジにたつ労働者の時給が上がるわけではない、ということを知らない人が一般には案外多いので指摘しておきたい。それでも増額するだけローソンは同業他社に比べればまだ良心的なのでしょうが。コンビニのフランチャイズ契約についてはもう20年も前から、足抜け困難なある種の蛸壺契約だと問題視されています。コンビニ店個々のお商売はまっとうなものですが、本社はまだまだ黒いビジネスモデルですね。(2013/02/20)

フランスには不安定な職種への手当があるんですね。それは良い手当だなぁと思いました。とはいっても、日本で導入できる企業があるかというと、、、まぁ、ほとんどないような気がしますが・・・。それと、正規・非正規にかかわらず、子供を育てている女性は、いろんな苦境に立たされていると思います。女は子供を産む機械だ、なんて発言をした人がいますが、その発言が適切か適切でないかという問題は置いておいて、本当にそう思っているならば、もっと子育てしやすい環境を整えるべきだと、私は思います。個人的には子ども手当は廃止して、その分のお金を低賃金で、離職率の高い保育士さんの給料に当てることが、とても重要になってくるように思います。保育園という雇用の場はずっとあるわけですから、子育て中の保育士さんの雇用の場にもなりますし、ベースアップすれば、現役保育士さんの離職も防げるのではないでしょうか。普通に生活出来るだけの給料を貰えるようになれば、保育士さんになりたい、という人も増えてくると思います。それによって、子どもを安心して預けられる場所ができさえすれば、働こうという女性が増え、一家の収入がアップにより消費も増えるんじゃないかと思います。(2013/02/18)

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