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「のため病」と「五月病」

慢性欲求不満社会の構造

2013年3月1日(金)

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 前々から思っていたことですが「のため」というのが世の中を悪くしていると思うのです。念のため「の<だ>め」ではなく「の<た>め」が諸悪の根源になっている。

「どうして勉強するの?」
「志望大学合格<のため>に」
「なんで大学なんか進学するの?」
「いい就職<のため>に」

・・・なんて具合に出てくる<のため>が、日本を悪くしていると思うのです。

大学は何をする所?

 例えば「いい就職<のため>」に大学に来る人を考えてみましょう。彼あるいは彼女にとっては、大学は就職<のため>の道具であるのがメイン、あとはサークル活動など、エンジョイできるものがあればよく、それ以外に「目的」はあまりないかもしれません。

 が、翻って大学側には学生にいくつか用事があります。例えば講義や演習などカリキュラムを提供しますし、勉強してもらわねばなりません。学期末には試験なども行い、単位発給してしっかり何かを学んでもらいたいわけですが・・・実のところ、大学で「勉強する」ということを、学生も、また社会も、日本では主たる目的として位置づけていません。

 むろん例外もあります。例えば医学部では、医師国家試験に合格してもらわねばなりませんし、医学のカリキュラムをみっちり教えることになっています。でもこうしたものが制度化されているのは、医学部とか獣医とか、限られた専門だけだと思うんですね。

 例えば法学部は法律を教える建前になっていますが、日本社会のどこに行っても「法学部を出ました」という若者を「では法律のエキスパートですね」とは認識しない。医学部はそうではありませんね。

「僕、医学部を出ました」
「国家試験は?」
「いま受験しています」

というと、近い将来お医者さんになる、専門家の卵だと社会は受け取ります。ところが他の学部だと、就職の面接などでも

「僕、法学部を出ました」
「あ、そう。で、大学でサークルとか何やってたの」

てなものであって、仮に法律の場合、社会がエキスパートとして認めるとしたら

「私、司法試験に合格しました」
「修習生なんですか?」
「はい。あと半年研修があります」

なんて人がプロだと認識される。大まかにいって、いま日本社会で大学の文系学部を出た、という人を、その道のプロと思う社会の土壌が存在していない。

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