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雇用を作るため、米国の大学教授を辞めました

必要なのは、「ミスマッチ解消」と「経済成長」

2013年3月5日(火)

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 行動経済学者として貧困問題を研究していた筆者は2012年12月、勤めていたアリゾナ州立大学の助教授職を辞め、合同会社「エッジ」を起業した。途上国の雇用創出に貢献したいと思ったからである。それほど現在の世界における失業問題は深刻だ。

 国際労働機関(ILO)が2013年1月22日に発表した報告書によると、先進国の深刻な失業問題は途上国にも波及し、2012年に約1億970万人だった世界の総失業者数は、2013年には約2億20万人に増加する見込みである。なかでも若年層(15-24歳)の失業率は全年齢層の中でもっとも高く、2012年に12.6パーセントだった若年層失業率は、2017年にはさらに12.9パーセントまで上昇すると予測されている。

 国際労働機関(ILO)は、深刻化し続ける若年層の失業問題に対して次の3つの政策を提言している。1)企業に雇われ得る能力をつけさせるために、教育や職業訓練を企業が望んでいるスキルによりあわせた内容にし、就職情報へのアクセスを向上させる。2)若年層の起業を促進する。3)若年層が就業にあたって不当な扱いを受けないように労働法を整備する。

 共著『貧乏人の経済学(Poor Economics)』で知られるエスター・デュフロ(Esther Duflo)米マサチューセッツ工科大学(MIT)教授らがフランスで実験したところ、職業安定所のサービスを受けた若者は、サービスを受けなかった若者と比べて一時的には就業率が向上するものの長期的な経済効果は小さいことが明らかにされている。

職業安定所の長期的な経済効果は極めて小さい

 その理由は、就業先の総数が増加しない状況下では、職業安定所のサービスを受けることができなかった若者が就業の機会を失い、職業安定所のサービスを受けることができた若者が就業できただけで、全体の雇用者数は増加していないからである。従って、職業安定所における就業斡旋の長期的な経済効果は極めて小さい。

 国際労働機関(ILO)は、慢性的な失業の原因としてスキルのミスマッチをあげている。技術が急速に進展する中、企業側が求めるスキルと求職者のスキルのミスマッチが拡大し、慢性的な失業を生み出している。

コメント1件コメント/レビュー

社会はどこまで発展すればいいのだろうか?就業先が少ない・女性が進出できな背景は分かるが、地球規模でみた人口抑制が必要と思う。また、人は何歳まで生きるべきか、医療が進歩しすぎて、弊害も出ている。基本的にこの地球上での人類の適正生存数を示してほしい。(2013/03/05)

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「雇用を作るため、米国の大学教授を辞めました」の著者

田中 知美

田中 知美(たなか・ともみ)

合同会社エッジ代表

米ハワイ大学経済学科博士課程修了。カリフォルニア工科大学ポスドク、アリゾナ州立大学助教授、慶応義塾大学特任准教授などを経て現職。専門は行動経済学・政策実験。1969年長崎県生まれ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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社会はどこまで発展すればいいのだろうか?就業先が少ない・女性が進出できな背景は分かるが、地球規模でみた人口抑制が必要と思う。また、人は何歳まで生きるべきか、医療が進歩しすぎて、弊害も出ている。基本的にこの地球上での人類の適正生存数を示してほしい。(2013/03/05)

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