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学費年5万ドルでもめちゃお得!アメリカ最高峰の名門女子大

米国トップ大学の教養教育事情 ウェルズリー女子大編

2013年3月21日(木)

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池上 彰(いけがみ・あきら)
ジャーナリスト。1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。社会部記者として経験を積んだ後、報道局記者主幹に。94年4月から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役として、様々なニュースを解説して人気に。2005年3月NHKを退局、フリージャーナリストとして、テレビ、新聞、雑誌、書籍など幅広いメディアで活躍中。2012年4月より、東京工業大学大リベラルアーツセンター教授として東工大生に「教養」を教えます。主な著書に『伝える力』(PHPビジネス新書)、『知らないと恥をかく世界の大問題』(角川SSC新書)、『そうだったのか! 現代史』(集英社)など多数。(写真:大槻 純一、以下同)

池上:今回、我々はアメリカ東海岸にある大学での教養教育の実態を、MIT、ハーバード、そしてウェルズリーと見てきたんですが、上田先生が一番驚いたのは、どこでしたか?

上田:ウェルズリーです。相当驚きましたね。実は個人的にもとても興味が……。その話は、またあとでします(笑)

池上:ウェルズリーは、アメリカきっての有名女子大学ですね。ヒラリー・クリントン国務長官や、アメリカで最初に国務長官を務めたマデレーン・オルブライトも卒業した超名門です。

 ウェルズリーの特徴は、「リベラルアーツ」教育を徹底している点にあります。

 MITは基本的に理工系専門大学、ハーバード大学は世界ナンバーワンの総合大学で、どちらも修士課程、博士課程と、専門課程が充実している。

上田:ウェルズリーは、ある意味で正反対ですね。なんと、教養課程のみ、リベラルアーツのみ。ここで教養を4年間徹底的に叩き込んだ上で、専門課程を学びたければ、ほかの大学に行きなさい、というカリキュラムです。

池上:ヒラリー・クリントンもウェルズリーをトップの成績で卒業してから、イェール大学のロースクールにすすみ、弁護士になっています。大統領となったビル・クリントンと出会ったのはイェール時代ですね。オルブライトも、ウェルズリーで教養を学んだ後、ジョンズ・ホプキンス大とコロンビア大で政治学を学び、政治のプロになりました。

上田:ウェルズリー大学のあり方は、ある意味でリベラルアーツ教育の理想型でもあります。なにより、環境が素晴らしい。ボストン市内から車で40分くらいのところにあるんですが、たいへんに豊かな自然の中です。キャンパスの真ん中に湖まである。

(キャンパスの地図はこちら

池上:建物と建物の間が離れていて、歩いて移動するのが一苦労なくらいです。日本の大学とは本当に規模が異なりますね。こちらでは、神経科学専攻4年生の学生が私たちを案内してくれました。

上田:ウェルズリーは学生数2000人ほどの小規模な大学で、ほぼ全寮制だそうです。街からは離れているし、大自然のど真ん中だし。

世間知らずにならない仕組みがあるんです

池上:勉強するにはうってつけですけれど、なんだか世間知らずの「箱入り娘」になっちゃうような。日本で「名門女子大」と聞くと、そんなイメージが先行してしまいますね。

上田:そこで、大学内を案内してくれた学生に聞いてみました。

 「こんな恵まれたところで勉強していたら、世界と隔絶しちゃいますね?」と言ったら、彼女がすかさず、こう返しました。「私たちが世間知らずにならない仕組みが、ちゃんとあるんです。インターンシップです」と。

 彼女の説明によれば、ウェルズリーは、世界中の100以上の企業やNPOと連係して、人権問題、貧困問題、平和問題、健康問題、などの、社会問題に関心のある学生を、インターンとしてその問題に関わっている企業やNPOに送り出す仕組みを持っているんですね。

 インターンの期間も、2週間ぐらいの短いものから半年ぐらいの長期のものまで、学生のニーズに合わせて様々です。

 「インターンシップ制度、学生の何割くらいが利用しているんですか?」と尋ねたら、なんと、「91%の学生が何らかの形で卒業までにインターンシップを経験しています」とのこと。「だから、私たちは、世間知らずじゃないですよ」と返されちゃいました(笑)。

池上:案内してくれた彼女は、卒業後、ハーバード大のメディカルスクールに進んで、医者の道を目指す、と話していました。その彼女も、ロンドン、パリ、南アフリカ、ニジェールの4カ所にインターンシップに行って、すごくためになったと言っていましたね。でも、世界中にインターンシップに行くとなると、コストが馬鹿になりません。どうやって旅費や滞在費を捻出するんですか、と尋ねたら、「全部タダです。大学持ちです」。

上田:大学に学生のインターンシップのコストを捻出するためのファンドがちゃんと備わっているんですね。

池上:だから学長さんの仕事はもっぱら資金集め。1年の大半は全米を飛び回って、企業や様々な基金を訪ねて、大学のファンドへの出資や寄付を募っています。

上田:ちなみにウェルズリーの授業料は1年間で5万ドル。400万円くらいですね。日本で文系の大学に入ったら、私立の場合、100万円かそれを少し超えるぐらいが上限でしょう。だからものすごく高く感じるはずです。ところが中身を聞くとそうじゃない。

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「学費年5万ドルでもめちゃお得!アメリカ最高峰の名門女子大」の著者

池上 彰

池上 彰(いけがみ・あきら)

ジャーナリスト

1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。報道局主幹を経て、2005年3月よりフリージャーナリストとして活躍中。2012年4月から東京工業大学で東工大生に「教養」を教えている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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