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ハーバードビジネススクールの学生が金儲けよりしたいこと

米国トップ大学の教養教育事情 ハーバード大編

2013年3月28日(木)

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池上 彰(いけがみ・あきら)
ジャーナリスト。1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。社会部記者として経験を積んだ後、報道局記者主幹に。94年4月から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役として、様々なニュースを解説して人気に。2005年3月NHKを退局、フリージャーナリストとして、テレビ、新聞、雑誌、書籍など幅広いメディアで活躍中。2012年4月より、東京工業大学大リベラルアーツセンター教授として東工大生に「教養」を教えます。主な著書に『伝える力』(PHPビジネス新書)、『知らないと恥をかく世界の大問題』(角川SSC新書)、『そうだったのか! 現代史』(集英社)など多数。(写真:大槻 純一、以下同)

池上:この連載では、MIT、ウェルズリーでの教養教育がどうなっているのかについてお話ししてきましたが、今回とりあげるのは、ハーバード大学です。

 結論から先に申し上げると、ハーバードもリベラルアーツ=教養の教育には相当に力を入れていました。

上田:ハーバードで一番印象に残っていることと言えば、「ディレクター」の存在ですね。

池上:実は、MITにも、ウェルズリーにもディレクターがいました。

 ここで説明するディレクターとは、リベラルアーツ=教養科目全体の構成を考える人のことです。この大学では、リベラルアーツにどういう科目が必要なのか、どういうことを教えるのか。それを全部考える、言ってみれば、教養教育の設計図を描く、まさにディレクター=監督さん、です。

上田:つまり、リベラルアーツのカリキュラム全体をつくる人ですね。

池上:というわけで、私たちはハーバード大学のリベラルアーツのディレクターにお会いしてきました。

上田:彼女は、もともと大学の先生をされていて、いまはディレクターの仕事がメインだとおっしゃっていました。えーと、ですね、あの方はですね……。

池上:上田先生が言いにくそうなので代弁いたしますと、大変な美人でありました(笑)。ずっと彼女の顔を見ていましたね。

上田:えへん。という話はさておきまして。

池上:はい。ディレクターという仕事について、ですね。

授業になぜ「プロデューサー」がいるのか

上田:彼女によりますと、ディレクターの仕事は、ひとつひとつの科目を担当する先生たちと議論をしながら、大学のミッションをちゃんと授業に盛り込んでいくことに主眼があるそうです。つまり、ハーバード大学のリベラルアーツ教育の理念を、あらゆる科目に練りこむための事前事後の準備をするわけですね。

池上:ディレクターのこの仕事を通じて、ハーバードではどんな学生を育てるのか、ということが問われてくるわけです。口で言うのは簡単ですが、これは実に大変な仕事でしょうね。

上田:ええ、そうです。このようにあらゆる科目のディレクションを行うディレクターがいるからこそ、ディレクターが裏で汗を流すからこそ、さまざまな分野の授業があるハーバード大学のリベラルアーツ課程全体がバランス良く配置されて、かつ授業のクオリティコントロールができるんですね。

池上:リベラルアーツに対する取り組みで注目すべきは、もうひとつ、学生だけでなく先生のケアをきっちり行っている、という点です。

上田:BOKですね。ボックセンターと呼ばれる、先生の駆け込み寺を学内で用意している。

池上前回のウェルズリー・カレッジの話では、「アメリカの大学では教える側が評価され点を付けられる。評点は、教員はもちろん学生からも見られるように公開されている」という話をしましたが、それにまつわるものです。

上田:最近どうも授業がうまくいかないなとか、高い評価は得ているんだけど、ここのところ学生とうまくいっていない気がするなとか、自分の授業に不安や悩みを感じた先生が相談に行ける場所なんです。

池上:もちろん守秘義務は守られる。大学当局にも漏れることはありません。

上田:相談に行ったことは、同僚や学部長にも一切秘密だそうです。では、どんなスタッフがいるかというと、たとえばカウンセラーですね。先生方の不安をきっちり受け止めてくれるプロのカウンセラーが常駐しています。それから、授業の進行に不安がある先生には、インストラクターからの厳しいアドバイスが用意されています。

池上:たとえば、自分の授業を面白くしたい、というオーダーが先生から入ったとします。そのあと、何をするんですか?

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「ハーバードビジネススクールの学生が金儲けよりしたいこと」の著者

池上 彰

池上 彰(いけがみ・あきら)

ジャーナリスト

1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。報道局主幹を経て、2005年3月よりフリージャーナリストとして活躍中。2012年4月から東京工業大学で東工大生に「教養」を教えている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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