• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

誰が金のためにガマンする歌を聴きたいか?

「のため病」と「五月病」(3)

2013年3月14日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 勉強や受験、さらには就職にいたるまで、何か「のため」の対価として、基本ガマンしながら砂を噛むように日々をすごしやすくなっている昨今の若者の状態を「のため病」として捉え、考えているわけですが、これが目に付いたのは、一般大学の中で特異な私の立ち位置があると思っています。

 つまり、通常の総合大学では見えない現実が、クラシック音楽という私の仕事の特異性によって際立っているように思うのです。

音大のキャリアで考える

「なぜ受験勉強するの?」
「いい大学の合格のため」
「なぜいい大学に入らなきゃいけないの?」
「いい会社に就職のため」

・・・という「のため」の(見た目上の)無限連鎖。これを法学部とか医学部、経済学部や工学部のケースで前々回前回と考えてきたわけですが、これを私の専門、クラシック音楽で考えてみると、この「病」の悪性度が際立って見えてくると思います。

「なぜ受験の勉強をするの?」
「音大合格のため」

・・・なるほど、そういう話はありそうです。

「ではなぜ、音大に入らなきゃいけないの?」
「ピアニストになるため」「ヴァイオリニストになるため」

・・・いろいろ「のため」の解答が出てきそうなんですが、これ本当でしょうか?

 バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、パガニーニ、リスト、ヴァーグナー、ブラームス・・・突然、西洋の大音楽家の名を並べましたが、この人たちに共通することが1つあります。国籍も時代も違いますが、1つだけ共通するのは・・・「音大」を出てはいないんですね。

 というより、この人たちの時代、音大なんてものがそもそも存在していなかった。音楽の鍛錬はもっと家伝・口伝・口承伝統的で、その分学校で単位さえとればいいようなごまかしは存在せず、終わりのない修練で大変な時代でもあったわけです。

コメント6件コメント/レビュー

何か違和感を覚える。氏のおっしゃりたいことは分かる。もちろん,目的と手段が交錯するのが世の常だし,いつの間にか手段が目的になってしまうことは多々ある。しかし,我々のような凡人が何のマイルストーンもなく目標を達成できるのか。地道に努力するのも才能だ。才能のある人は自らのセンスで道を開ける。他方凡人は何らかの「導き」が必要だ。その点で,本来の大学ならば子の「導き」役を担うべき場のはず。それをやっていないのはなぜ?氏自身がそれなりのキャリアを積んだことも,何らかのマイルストーンを必要としたからでは?ただ何となく(?)音楽家になってしまえた氏は環境に恵まれていたからではないのか?それも,「のため」に近いものを感じるのだが・・・(2013/03/14)

「伊東 乾の「常識の源流探訪」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

何か違和感を覚える。氏のおっしゃりたいことは分かる。もちろん,目的と手段が交錯するのが世の常だし,いつの間にか手段が目的になってしまうことは多々ある。しかし,我々のような凡人が何のマイルストーンもなく目標を達成できるのか。地道に努力するのも才能だ。才能のある人は自らのセンスで道を開ける。他方凡人は何らかの「導き」が必要だ。その点で,本来の大学ならば子の「導き」役を担うべき場のはず。それをやっていないのはなぜ?氏自身がそれなりのキャリアを積んだことも,何らかのマイルストーンを必要としたからでは?ただ何となく(?)音楽家になってしまえた氏は環境に恵まれていたからではないのか?それも,「のため」に近いものを感じるのだが・・・(2013/03/14)

「のため病」なんて、福沢諭吉が聞いたら爆笑するでしょう。彼はこう言っています。「自分の身の行く末のみを考えて、如何したら立身、金、立派な家、旨い物、いい服を、というようなことばかり心を引かれて、勉強するということでは、決して真の勉強は出来ないだろうと思う」(2013/03/14)

随分前に故立川談志が紹介していた若手落語家(もちろん当時の)小噺を思い出しました。一度聴いただけで正確ではないのですが。いつもごろごろ寝てばかりいる息子に父親が説教します。「ごろごろ寝てばっかりいねぇで、ちっとは勉強したらどうでぇ!」「勉強して、どうなるってんだよぉ。」「勉強したら、いい大学に入れるじゃねぇか。」「いい大学に入って、どうなるってんだよぉ。」「いい大学に入ったら、いい会社に入れるじゃねぇか。」「いい会社に入って、どうなるってんだよぉ。」「いい会社に入ったら…給料たくさんもらえるから金持ちになれるじゃねぇか。」「金持ちになって、どうなるってんだよぉ。」「金持ちになったら…おめえ…寝て暮らせるじゃねぇか。」「だから今寝てるんじゃねぇか。」この話をすると、大抵みんな噴出し、その後考え込みます。この小噺の作者がわからないのが残念ですが。(2013/03/14)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長