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NHK・堀アナを退職に追い込んだ“オトナの事情”

見返りを求めず誰かのために仕事をする気持ちを取り戻そう

2013年3月26日(火)

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 今回は、「誰かを思い、仕事をしているか?」ということについて、考えてみる。

 いきなり「質問系」で、いったい誰に問うているんだ? って感じではあるのだが。自問自答も含めて書き進めてみるので、どうかお付き合いを。

 先週、NHKの若手アナウンサーの退職が話題となった。ご存じの方も多いかと思うのだが、以下は報じられた内容の抜粋である(出所はこちら)。

 NHKのニュース番組「ニュースウオッチ9」のリポーターなどを務めた堀潤アナウンサー(35)が退職することが19日、分かった。NHKによると、堀アナは「一身上の都合」とした上で「インターネットを使った次世代の情報発信方法を確立したい」と説明したという。

 堀アナは昨年6月から米国の大学に留学。東京電力福島第1原発事故などを題材にしたドキュメンタリー映画を製作し、現地で映画の市民向け上映会を企画したが、NHKは「留学の成果を大学外部で上映することは留学の目的から逸脱しており、認められない。映画の内容は問題にしていない」と、上映会を認めなかった。

 また、堀アナは今月11日、ツイッターで、東日本大震災当日のNHKの報道について、文部科学省の方針に沿って自らのデータ報道をとりやめたと指摘した上で「自らあの日ニューススタジオにいながら、そうした事実を伝えられなかったことに対し、心から謝罪します」と記述。また、「公の場では意見を言わないようにと局は求めます」などと局内のやりとりも明かしていた。

ツイートに込められた本人の思い

 この報道がなされるまで堀アナの存在も(申し訳ない)、退職するまでのいきさつもあまり知らなかったのだが、文科省の方針(=「そうした事実」)とは、堀アナのツイートによれば放射性物質の拡散予測システム(SPEEDI)を指しているらしい(以下、ネットで出回っている本人のツイート)。

 「震災から2年。原発事故発生のあの日私たちNHKはSPEEDIの存在を知りながら『精度の信頼性に欠ける』とした文部科学省の方針に沿って、自らデータを報道することを取りやめた。国民の生命、財産を守る公共放送の役割を果たさなかった。私たちの不作為を徹底的に反省し謝罪しなければならない」

 映画の上映についても次のようにツイートしている。

 「僕がUCLAで作った映画が局内で大問題になり、ロスで米国市民の皆さんが企画した上映会も中止に追い込まれました。『反原発と言われるものは困る』と指摘を受けましたが、事故が起きたことによる不条理な現状を描いているに過ぎません。市民が共有し未来に活かさなくてはならないものです」

 また、退職に至った理由についてはフェイスブック上で、「会社側から『春以降、担当番組はない』と告げられ懲戒処分の検討が始まっていて、先手を打って退職を選択した」と記しているとも報じられている。

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「NHK・堀アナを退職に追い込んだ“オトナの事情”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官