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「動かないなら、文句を言うな!」 口だけ部下と怨念ミドルの確執

強い意志と傾聴、感情の聞き取りで組織をエンパワーしよう

2013年4月23日(火)

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 「なぜ、もっと危機感を持てないのか? どうして自分たちで何とかしようと思わないのか? 怒りを通り越して、恨みとかそんな感情がわいてくるんです」

 チームを動かすには、そこにいるメンバーたちの力が必要となる。ところが、どうにも動かない。まるで他人事。リーダーなら誰しもが、そんな状況に苛立ちを覚えるはずだ。

・一体いつまで周りのせいばかりにしていているのか?
・このままだと会社はおろか、自分たちの仕事がなくなるかもしれないってことに、なぜ危機感を持てないのか?
・いつまで井の中の蛙で居続けるのか? 
・誰のためでもない。自分自身のためってことが、なぜ分からないのか?

 人生を少しでも有意義なものにするために踏み出そうとしている人たちにとって、『動こうとしない人』たちほど、頭にくるものはない。そう、頭にきて、がっくりきて、最後は恨む。

以前に嘆いていたのはトップだったが…

 思い起こせば数年前までは、同じような愚痴をこぼすのは、大抵の場合、企業のトップたちだった。社員たちが動いてくれない。どうやったら、彼らのモチベーションは高まるのか? どうしたら、もっと自立して動いてくれるのか?

 「社員たちが自ら動くような話をしてほしい」。そんなトップの要望を受けて社員たち向けの講演会をやったこともたびたびあった。

 ところが最近は30代後半~40代のミドルたちから、そんな嘆きの声を頻繁に聞くようになった。多くは流行のナントカ塾なるもので、異業種交流を重ね、リーダーシップやら経営論を勉強している意識の高いミドルたちだ。

 なぜ、そうなったのか理由は定かではない。

 危機感を持つミドルが増えたのかもしれないし、周りのせいばかりにしないで現状を打破したいと、立ち上がった人たちが増えたことが関係しているのかもしれない。いずれにしても、前に進もうと立ち上がったミドルが増えたことは、悪いことじゃない。

 「恨みが募った」──。こう語る冒頭の42歳の男性もその1人。

 彼は「動かない」以前に、動こうという意志さえ持てない人たちに苦悩していた。

 動く意志さえ持てない人たちが、どうやったって動くわけもない。チームのメンバーが動いてくれないことには、結果も出ない。そうなれば、トップは苛立ち、その矛先は彼に向けられる。

 責める「上」と、動かぬ「下」に挟まれ、苦しむ中間管理職――。そこで今回は、「動こうとしない人々」について考えてみようと思う。

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「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「動かないなら、文句を言うな!」 口だけ部下と怨念ミドルの確執」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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