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「意識の低い非正規は要らない?」 使い捨て社会の勝手な理屈

誰もが「未来の記憶」を持てる働き方の実現を

2013年5月28日(火)

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 それは私にとってかなり衝撃的な一言だった。

 「非正規の人たちは意識が低い」――。

 某大手メーカーに勤める40代の男性はそう言った。確かにそう言ったのである。

 あまりのストレートさに、正直、面を食らった。と同時に、「どうしたら非正規の人たちのやる気を引き出すことができるのか」と漏らす上司たちにこれまで何人も出会ってきたが、彼らもこの40代の男性と同じ気持ちだったのかもしれないと思った。

 「非正規の人たちの低い意識を変えて、彼らのやる気を引き出すにはどうしたらいいのか?」と。

 もちろん非正規雇用であっても、やる気にあふれ、周囲からも認められている人たちもたくさんいる。そういう部下たちを何とか「安定した正社員にしてあげたい」と願う上司たちに出会ったことも何回もある。

 それだけに、「非正規の人たちは意識が低い」と一括りに表現した冒頭の男性に対して、残念な思いに駆られたのだ。

非正規社員は雇用の単なる調整弁か?

 「社食でも片づけをしないのは決まって非正規社員だし、やる気もないし、会社へのロイヤルティーもない。正社員だけになって、ホントに良かったと思います。社員たちの士気も高まって、会社の雰囲気も改善されましたから」。彼はこう続けた。

 「正社員だけになったってことは、非正規雇用だった方たちを正社員化したということなのでしょうか?」

 「いいえ。一昨年に当社でも大規模なリストラを行ったんです」

 「え? それって……」

 「はい。社員を削減するに当たって、正社員だけを残したということです」

 彼の勤める会社では、今後も正社員だけでいく方針だそうだ。

 何だかなぁ…。ますますやり切れない気分になった。

 切られた非正規社員の人たちは、その会社にとって一体何だったのだろう?

 単なる雇用の調整弁?

 非正規社員が企業にとって使い勝手のいい雇用の調整弁として使われているケースがある。頭ではそう理解していたつもりでも、目の前にその現実を突きつけられると何ともやるせない。

 にもかかわらず、「意識が低い」「やる気がない」「会社へのロイヤルティーがない」「片づけをしない」と、あれこれ非難されたのではたまったもんじゃない。

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「「意識の低い非正規は要らない?」 使い捨て社会の勝手な理屈」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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