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父親のウツが“娘の就活”に連鎖する恐怖

40代に急増する「心の病」、そこから逃げる方法は?

2013年10月29日(火)

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 父親がウツになったとき、子どもたちは何を思うのだろうか。

 「私は就職したくない。怖いです。父は会社に壊された」

 「父が会社を休むようになってから、母がものすごく明るく振舞っていて。それを見るのがとてもつらい」

 「父はきっとずっとつらかったんだと思います。でも、そのことに家族は気付きませんでした。何もしてあげられなかった」

 「父親がウツ」と語る学生たち。彼らは何も特別に集められた集団ではない。私が講義をもっている大学の学生たちだ。講義のあとや校内ですれ違ったときに、何か相談したげにやってくる学生がいるのだが、その中に「父親がウツ」と語る学生たちが、どういうわけか今年は多い。

 たまたま多いのか、なんなのかはよくわからない。けれど、その現実に少々驚くとともに、彼らの話に、…胸が苦しくなった。

 だって、私たちのときには「父がウツ」なんて考えられなかったから。ウツなんて言葉は一般的ではなかったし、今のようにメンタル不全に陥る人も多くはなかった。だから、彼らが抱えている重さが、正直イメージできないのである。

「よし! これから就職だ!」って時に、もし、父がウツになってしまったら…。私は、何をどう思うのだろうか?

ある日、父が突然会社に行けなくなってしまったら…

 元気で、力強くて、頼りがいのある父が、あるとき突然、会社に行けなくなってしまったら、私はどうするのだろうか?

 思い出すのは、以下の一文である。

「すべての社員が、家に帰れば自慢の娘であり、息子であり、尊敬されるべきお父さんであり、お母さんだ。そんな人たちを職場のハラスメントなんかでうつに至らしめたり、苦しめたりしていいわけがないだろう」

 これは、厚生労働省が設置した「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」のワーキンググループの報告書の最後に書かれていた言葉だ。

 働く人のメンタル不全については、職場との関係性で論じられることはあっても、メンタル不全に陥った父親が、家庭でどうしているか? その家族がどうなるか? について、語られることは滅多にない。「すべての社員が、家に帰れば自慢の娘であり、息子であり、尊敬されるべきお父さんであり、お母さん」であるにも関わらず、だ。

コメント31件コメント/レビュー

コラムでは、父親のウツを例に挙げているが「男女比では、男性より女性のほうが2倍ほどうつ病になりやすいとされている」らしい。それ故、女性を専業主婦にしてストレスから守ろうとしていたのだろうと思う(もしかすると専業主婦のほうがストレスが多い?)が、女性が外で働くようになった現代で、母親のウツがあまり語られていないような感じがするのは、私だけなのだろうか。以前は、育児ノイローゼとかの話があったが、育児を他人に任せる家庭が増えたせいか、今はそれほど聞かれない気がする。父親のウツが語られている影で、母親のウツが潜在的にその2倍発生しているとしたら、もっと恐ろしい状態だと思うのだが・・・(2013/10/30)

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「父親のウツが“娘の就活”に連鎖する恐怖」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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コラムでは、父親のウツを例に挙げているが「男女比では、男性より女性のほうが2倍ほどうつ病になりやすいとされている」らしい。それ故、女性を専業主婦にしてストレスから守ろうとしていたのだろうと思う(もしかすると専業主婦のほうがストレスが多い?)が、女性が外で働くようになった現代で、母親のウツがあまり語られていないような感じがするのは、私だけなのだろうか。以前は、育児ノイローゼとかの話があったが、育児を他人に任せる家庭が増えたせいか、今はそれほど聞かれない気がする。父親のウツが語られている影で、母親のウツが潜在的にその2倍発生しているとしたら、もっと恐ろしい状態だと思うのだが・・・(2013/10/30)

「父さんは今日で父さんをやめようと思う。」人気小説で映画にもなった「幸福な食卓」を思い出しました。父親の心の病で家族はそれぞれの立ち位置を見直し再生を図るというものです。(2013/10/30)

日本のように無理に仕事をして過労や欝になるのがいいか、南欧みたいに仕失業者まみれで社会保障体制が崩壊するのがいいか。長期的に見たら、日本もいずれ社会保障体制が崩壊するから、体や心を壊すまでして支えるより、逃げ回る方が得策と個人的には思います。(2013/10/30)

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