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「悪意はない?」あのホテルの“不誠実経営の正体”

阪急阪神ホテルズに欠けていたもの

2013年11月5日(火)

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 企業の不祥事が、また大きな問題になっている。

 個人的には、バナエイエビというエビがいることも、フレッシュジュースというのが、その場で絞られたジュースを呼ぶことも今回初めて知って、それはそれで興味深かったし、「手ごねハンバーグ」って書いてあるだけで、普通のハンバーグより美味しく感じる人が増えるなんていうのも、実に面白かった。

 だが、企業としては他人事ではないはずだ。なんせ、不祥事が起きると企業は存続の危機に立たされることになる。信頼は一瞬にして失われ、一度失った信頼を取り戻すのは、実に難しい。

 そこで、企業の不祥事が問題になる度に、スポットを浴びるのが、「誠実な経営(Integrity Management)」である。

 誠実な経営が日本で最も注目を浴びたのは、1990年代に入ってから。雪印の食中毒事件、三菱自動車のリコール隠ぺい事件、姉歯事件とも言われた耐震偽装疑惑……。それらの不祥事をきっかけに、CSR(企業の社会的責任)が問われ始め、コンプライアンス遵守が企業の生命線とばかりに注目されるようになった。

 そのCSRの中核に存在するのが、「誠実な経営」である。「コンプライアンス(法令遵守)した上で、自社の理念・価値観によって物事を判断し行動する企業」――これが一般的に使われる誠実な企業の定義である。

 企業が経営・活動を行う上で、法令や各種規則などのルール、さらには社会的規範などを守り、コンプライアンスを果たすのは社会の一員である企業としての義務として教育をする。そして、単に法令遵守をするだけでなく、理想や理念・価値観という、より高い次元での経営をし、その価値観を社員と共有できたときに、誠実な企業になるのだと。

誰も不誠実な会社など目指してないのに、なぜ不祥事が続くのか

 でも、ふと思う。

 だって、よほどの悪徳商法でもない限り、不誠実な会社を目指している会社などないだろうし、企業倫理とか企業理念に「誠実」という言葉を用いている会社だって多い。

「そんなの目先の利益ばっか追及してるから、誠実さとかが忘れ去られていくんでしょ?」

 確かに…。というか、そう言い切られてしまうと、「そりゃ、そうだよね」とあまりにごもっともな意見すぎて反論できずに、「誠実な経営ってなんなんだ?」と“考える”作業が、いとも簡単にジ・エンドになる。

―誠実な経営をする会社――。これはいったいどんな会社なのか?
―いったいどんなときに、誠実さを感じるのだろうか?
―そもそも誠実な経営って、何なのだろう?
―企業がどう振舞い、社員がどう働いたときに、誠実な経営が行われている企業と、私たちは感じるのだろうか?

 とことん「誠実な経営の正体」というか、「誠実さの本質」を考えない限り、誠実になんかなれないし、企業の社会的責任が果たせることなどない(なんだかややこしい言い回しではあるが…)。

 そこで、今回は「企業の誠実さとは何か?」ということについて、あれこれ考えてみます。

コメント32件コメント/レビュー

厳しいコストの中で過当競争を勝ち抜こうとすれば自ずとそういう問題は起きるかと思います。大体鮮魚が都合良くホテルの望む数入る訳がない。数字を計算できない人が増えたんでしょうね。むしろ地域性を強く感じましたけど。競争を全てとすれば同様の問題からは逃れ得ません。正当なコストが評価されなければ仕方ない位に思っておいた方がいいかと思います。良心で対応しようとしても分業化している今それを全て把握することは困難なのですから。(2013/11/08)

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「「悪意はない?」あのホテルの“不誠実経営の正体”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

厳しいコストの中で過当競争を勝ち抜こうとすれば自ずとそういう問題は起きるかと思います。大体鮮魚が都合良くホテルの望む数入る訳がない。数字を計算できない人が増えたんでしょうね。むしろ地域性を強く感じましたけど。競争を全てとすれば同様の問題からは逃れ得ません。正当なコストが評価されなければ仕方ない位に思っておいた方がいいかと思います。良心で対応しようとしても分業化している今それを全て把握することは困難なのですから。(2013/11/08)

素晴らしい記事だと思います。高政の社員の会社に対する忠誠心と社会貢献に対する意識の高さ、またそれをすぐに行動に移すコミットメントは従業員が共有する価値観に起因します。まさに企業が従業員、ステークホルダー、社会とコミュニティを形成している例です。著者の仰る通り、企業は利益を追求するだけでなく、社会の一員として社会に還元できることをすべきです。顧客や世間に対する背信行為を犯し、ただ謝罪するだけの記者会見をするのでは何の進歩もないです。根本的にコミュニティの一員であることを理解・意識し、常に倫理的な価値観を共有する企業文化の形成が問われています。(2013/11/08)

社員が、会社を我がことと思える会社。こんなシンプルなことが出来ないのが、今の日本の現実。予算化されたお金は、節約もせず浪費したり、隣の部署ばかり比較して罵ったり。。。企業倫理と言われるが、1人1人が、ただシンプルに自分と向き合うことが、大事だと思う。結局は、企業の人格など、そこで働く個人のそれでしかない。それは、ただただ、相手の気持ちを考えて行動すること。皆の幸せを願って。(2013/11/08)

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